K's Report!
このコーナーは、開発メンバーの知人の知人である「青年K」がモバイル赤道儀のテストを依頼され、その活用方法を探るべく展開した(時に無謀な)試行錯誤を記録したものです。これはあくまで青年Kの個人的な意見・感想ですのでご了承下さい。
TP-2 極低温テストに挑戦!
てなワケで、早速、近所の肉屋のオヤジにアポイントをとる。マイナス20度以下に保たれた業務用冷凍室の一角を間借りして、いつものようにテストを行なうためにね。(TOAST編、TOAST Pro編)
「○○ちゃーん、こんだけ協力してんだから、早く新しいお星様を見つけろよ!」
「はぁ…。あ、いえ、そういうのとは違うんスけど…。頑張ります!」
と空返事をかますとOKが出た。
テスト方法は概ね以前と同様。本体はマイナス20度環境の業務用冷凍庫内に置き、電源は常温環境とする。
電源としては、アルカリ単3電池×4本、エネループ×4本とし、時間があったら手持ちの5V-USBリチウムイオンバッテリー電源(容量約10,000mAh)を試してみよう。
それから負荷も掛けないと意味がないので、5kgのウェイトを使用する。加えて、タイムラプス時の水平姿勢と星空撮影時の35゚姿勢でのテストもしないとね。
テストスピードはキングスレート(星空撮影用)と、もっともトルク的に心配な最速モード(360゚/h=24倍速)でやってみよう。
(※スタッフ注:試作機にはTOAST Proブルーカラーモデルの古い筐体を使用しています。このカラーの製品化の予定はございません)
さてさて、駆動時間はどのくらいか?トルクは保たれるのか?LEDパイロットランプは使用に耐えるのか?ここいらに重点を置き、データをとってみましょか。
このような結果になった。
期間が限られていたので充分とは言えないかもしれないけど、参考になればと思う。あくまで参考ね。
アルカリ電池は100円均一の新品。エネループはかなり使い込んだものを使用。
(1)は本体を平置き(水平)。(2)は星空撮影時の姿勢。
数値のいくつかは、オヤジに頼んで読み取ってもらったものなので、少しの誤差を含んでいるかもしれない。
結果から読み取れること。
LEDパイロットランプは充分、使用に耐える。
駆動に対して電圧が充分な時は緑色が点灯し、電圧が規定値より低くなってくると赤色と緑色の点滅へと移行する。そして間もなく赤色のみの点灯となり、やがて回転も止まる。赤・緑色点滅の時間は30分~60分の間で一定しているので、正常な働きをしていると思われる。付属の電池ボックスでアルカリ電池とエネループを使ったときは、パイロットランプにて明確な交換時期を読み取ることが出来るようになった、と言えると思う。
マイナス20度環境下で、しかも5kgのウェイトを載せた状態でも全く問題なく赤ランプ点灯まで動いてくれたこの結果は、非常に心強い。新たに設計された昇圧回路が組み込まれ、最後まで安定した電圧で高トルク駆動を可能にしてくれたと言うことかな。
実際に動かして、これだけの数値が得られた。机上の計算では無い、活きた数値でもある。
以前と比べ、駆動時間が短くなってしまったことはマイナス。が、代わりに、トルクの確保、明確な電池交換時期の把握が可能となった。撮影スケジュールの管理がし易くなったのは大きなメリットだと思うね。
でもでも、駆動時間についてはまっっ・・・たく問題ないと思っている。その分、5V-USBリチウムイオンバッテリーが使えるようになったからね。
しっかし、5V-USB電源はいいね!連続36時間駆動!これからはこれが主流になるね。ずいぶん安価なものも出てきたようだしね。たぶん、もう単三電池は使わないと思う。うん、俺にはまったく必要し。これからはUSB大容量リチウムイオンバッテリーの種類を充実させるぞぉ!
次は、試写結果のお知らせ。ラプスまで手が回るかなぁ?
(スタッフ注:次のリポートは太陽最接近後のアイソン彗星の話題になりました)