TOAST Proユーザーのハンドルネーム「Siberia」さんから、作品とレポートをご投稿いただきましたので早速ご紹介しましょう。
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トーストテクノロジー御中
前略
このような場があることを知り、拙い写真・レポートではありますが、投稿を決意しました。
よろしくお願い申し上げます。
【撮影データ(共通)】
カメラ:Canon EOS 50D
レンズ:SIGMA 18-125mm F3.5-5.6 DC
絞値:※18mmはf3.8、125mmはf5.6、その中間はf5.0
感度:ISO 800
露出:180秒
モバイル赤道儀TOAST Pro使用
小生、天体写真歴は2年です。写真そのものは以前より嗜んでおり、主に自然の風景などを撮影対象としておりました。天体にも興味はありましたが、徹夜が必須だとか、かなり高価な機材を揃えなければ・・・などと考えており、撮影対象からは外れておりました。
しかし、友人からの紹介で貴HPを知り、TOAST Proなる機材の存在を知り、また、これなら何とかなる、との淡い期待もあって購入する決意をしました。
当初は右も左も分からぬ状態でしたが、自分なりに調べ、時にはトーストさんにご教示頂き、どうにか「それらしき写真」を得られるようになりました。
こうなると、あとは質の高い作品を得ようとするのは必然で、ただ漫然と対象を捉えるだけではダメだということが分かってきました。
いわゆる写真の肝心な点は、ライティングと構図です。天体写真のおいては、ライティングは関係ありませんので、残るは構図。小生にとってこの構図の吟味・決定こそが、上達の早道ではないか?との考えに至るに時間はかかりませんでした。
天体写真においてはどのような構図が望ましいのか?これも専門誌のフォトコンテストを参考にすると、すぐに答えが出ました。地上を取り入れた構図の写真以外は例外なく、北が画面の上方向になっていました。これらの構図が100%正解でないにしろ、90%は間違いないと思われました。
TOAST Proに自由雲台を載せて撮影を行なっていた小生に課題が突きつけられました。「安定した構図にならない・・・」。頑張ってそのように努力はするのですが、あと少し。ちょっと傾いているかなぁ、の状態がしばらく続きました。
そこへ登場したのが、「ジンバルシステム」。
HP内のコラムを拝見するにつれ、この問題がクリアになるのは明らかでした。
早速、注文。届いたのが2日後。そして、間もなく撮影に出かけました。
お送りする写真が「ジンバルシステム」投入の第一夜のものです。懸案の「北が上、構図」が実現されました。プレビュー画面を見たときは感激でした。今までの苦労はなんだったのか・・・。嬉しい悲鳴とは、このことです。
当日は100点の天気ではありませんでしたが、過ぎ行く雲間より十数枚の画像が得られました。機動性、利便性の高いTOAST PROならではのことと思います。また、北が常に上である、という安心感を味わうことができました。
機材は、カメラがCANON EOS 50D。レンズはシグマズーム18~125mm。第一夜ということで、ズーム比が大きく、楽しめそうなレンズを選びました。
天体改造は行なっておりませんが、間もなく改造をする計画でおります。「ジンバルシステム」の投入が大きく作用しているのは、間違いありません。
スタッフ方々様におかれましては、アドバイス・感想など頂けたら幸いでございます。
では、宜しくお願い致します。
草々
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【TOAST Staff コメント】
Siberiaさん、ご投稿ありがとうございます。丁寧に星座線を入れた作品はとても新鮮です。
また、ジンバルフォークユニットの活用により、”北が常に上”になっているこうした作例は、多くのユーザーにとっても構図づくりの参考になるものと思います。
ポータブル赤道儀という製品ジャンルは、実は、数十年前から存在し、今に至っています。
望遠鏡に直接カメラボディーを取り付けて行う直焦点撮影が隆盛を極めていた時代、カメラの広角~標準レンズを使った作品づくりにしか使えなかった追尾精度の低い当時のポータブル赤道儀は、まさに「お手軽撮影」の代名詞だったわけです。
しかし、デジタル一眼レフカメラの登場で、状況は一変します。
それまで数十分間もの長時間露出が必要だった銀塩カメラ時代から、わずか数分間で満天の星空を写し取ることができるようになったのです。
現在でも、安価な普及タイプのポータブル赤道儀では、広角から標準レンズまでの作品づくりを楽しむことができます。その範疇であれば、十二分に活用できる機材といえます。
そんな中で、モバイル赤道儀TOASTシリーズがこれほど多くの人々に圧倒的な支持を頂いているのは、独自のモノコックボディ構造による高いボディ剛性やデザイン性はもちろん、ポータブル赤道儀では決して到達できなかった高い追尾精度を実現したことにより、広角レンズから超望遠レンズまで、TOASTシリーズ一台で撮影することが可能だという点にあります。
さらにジンバルフォークユニットを搭載することにより、望遠レンズの安定した搭載・操作の他、Siberiaさんがおっしゃるように、無意識のうちに”常に北を上にした構図”がつくられることも、大きな特徴のひとつです。
Siberiaさんの作品は、どれも撮影の前にいろいろ勉強をされたことがうかがえる構図ばかり。安定した丁寧なフレーミングです。Siberiaさんのように、控え目で適切なソフトフィルターを組み合わせれば、星座の形が美しく浮かび上がり、素晴らしい作品になるでしょう。
常に北が上になるように撮影していれば、作品全体としての統一感も得られますよね。
ぜひ、モバイル赤道儀TOAST Proとジンバルフォークユニットを使いこなして、次々と素晴らしい作品を生み出して頂きたいと願っています。
TOASTスタッフ一同、楽しみにしております!!!