天体写真家の飯島裕さんから、「OLYMPUS OM-D E-M5」と中望遠レンズを組み合わせた作品をお送りいただきましたので、早速ご紹介しましょう。
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【飯島さんのコメント】
小さなカメラとレンズでこんなに写ってしまうんですから、フィルム時代を考えると信じられない機材の進歩ですねぇ。赤道儀が必要とはいえ、すごいことです。
このレンズは安価なのに明るくていい像を見せてくれます。周辺星像の歪み方は少ないですが、ピント位置のわずかな差で収差の出方が変わるようですよ。どのようなレンズでも言えることですけれども。
天の川の横で輝くわし座の1等星アルタイル、七夕の彦星です。
アラビアで両脇の2星とあわせて「飛ぶ鷲」と呼ばれていたのがその名の起源だとか。
すぐそばの暗黒星雲が面白い形をしています。
OLYMPUS OM-D E-M5
M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
F2、90秒、ISO-1600
モバイル赤道儀TOAST Pro使用
はくちょう座胴体部付近を中望遠でクローズアップしました。
大きな暗黒星雲や赤い散光星雲が見えます。
OLYMPUS OM-D E-M5
M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
F2、120秒、ISO-1600
モバイル赤道儀TOAST Pro使用
はくちょう座の北アメリカ星雲です。
OLYMPUS OM-D E-M5
M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8
F2、120秒、ISO-1600
モバイル赤道儀TOAST Pro使用
【飯島さんのコメント】
今回ご紹介させていただいた星雲・天の川画像がきれいに写ったのは、標高の高いところ(約2000m)での撮影で、とにかく空が暗かったことが最大の要因です。
空の暗い所でたっぷり露出することが、フィルム時代から変わらない星空をきれいに写す条件です。
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【TOAST Staff コメント】
飯島さん、OLYMPUS OM-D E-M5でコレほどの作品が得られるとは、恥ずかしながら今日の今日まで存じ上げておりませんでした。完全に勉強不足です。
それにしても素晴らしい!
OLYMPUS OM-D E-M5は、マイクロフォーサーズと呼ばれる規格のセンサーを搭載した「レンズ交換式デジタルカメラ」、いわゆる「ミラーレスカメラ」です。
マイクロフォーサーズ機では、専用のレンズを装着すると、35mm版フルサイズセンサー換算で2倍の望遠効果になります。計算しやすくていいですよね。
さて、今回は、OLYMPUS OM-D E-M5に45mmと75mmのレンズを組み合わせて、夏を代表する散光星雲や天の川をとらえた作品です。
45mmレンズは35mm版換算で90mm相当、75mmレンズは150mm相当ですから、いわゆる中望遠レンズの領域になります。
でも、みんさん、ちょっとびっくりじゃないですか?
広角や望遠に比べて、活躍の場面が少ない(僕だけか?!)中望遠レンズで、コレほど華やかで美しい天体写真が撮影できるんですよ。
これはチャレンジしない手はありません!
飯島さんは、画像処理のテクニックも相当の腕前ですから、同じカメラ設定でシャッターを切ったからといって同じ作品になるわけではなないですが、それでも、中望遠レンズが天体写真において、非常に有効なレンズだということをあらためて実感させて頂きました。
「写真は、センス」。
飯島さんの作品を拝見するたびに、この言葉が身にしみます。
飯島さん、今回も素晴らしい作品をご投稿いただき、ありがとうございました。