念願のTOAST Proデビュー:小貝哲夫 様

パラグライダー専門誌を中心に大自然やオーロラ、野生動物などのジャンルで活躍されているフォトジャーナリストの小貝哲夫さん。
オーロラと星空の共演というあらたな作品づくりのため、モバイル赤道儀TOAST Proを導入されました。
その小貝さんからコメントをお寄せいただきましたので早速ご紹介しましょう。

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モバイル赤道儀TOAST Proとの出会いは、今年の2月に横浜で開催されたCP+の会場でした。
僅かの間に何度もブースに足を運び、いろいろと疑問や質問を浴びせたのでスタッフの方もビックリしたことでしょう。(笑)

それまで星空だけの撮影には特に興味はありませんでしたが、ライフワークにしているオーロラ撮影では当然星が写り込みます。どんなに美しくオーロラを記録できても、星がぼけているのはガッカリです。そこで明るい星を利用して無限遠を出すようになりましたが、それでも長秒時撮影では星が流れてしまう・・・。
そんな悩みを解決してくれるのがTOAST Proです。

オーロラ撮影では風景を入れるよう心掛けていますが、追尾速度が1/2になる【星景撮影モード】を使えば、風景と星空を止めることもできる。
北の大地に現れるオーロラとその背景に広がる天の川・・・TOAST Proで撮影したイメージがどんどん膨らんでいきます。

新しくオリンパスからリリースされたOM-D E-M5も、大きな切っ掛です。
高感度に強い新型センサーにより、従来のオリンパス機が苦手だった星空撮影の可能性が広がると感じていたからです。
前年のCP+にも行っていますが、その時には目にもとまらなかったのですから不思議なものですね。

斯くして8月、念願のTOAST Proが手元に届きました。
カラーはもちろんオーロラカラーの限定グリーンです!

こんなシーンで星をピタリと止めたい。それがTOAST Pro導入の切っ掛けです。

 

8月最後の土曜日、熊本県天草で開催される「天草アウトドアアドベンチャーレース」の取材に行くことになり、『チャンスが有るかも』と機材一式を車の中に忍ばせ木曜の23時に自宅を出発。ひたすら高速を走り続け、現地に到着したのは翌々日の土曜日1時過ぎ。この頃には上弦の月も海に沈み、満天の星空が広がっていました。

チャンスは逃さない。

天草最高峰の倉岳(682m)山頂に移動して、TOAST Proを使った星空撮影にチャレンジです。

6月に朝霧高原で開催した「初心者のための星空撮影」の小さなイベントで、TOAST Proの構造や使い方をレクチャーして頂いたので、何の戸惑いもなく組み立てて準備完了。ところが余りにも星が多くて、北極星が確定できません。そこで3分間シャッターを切り、北極星を特定しました。結果的には自分の予想と合致していましたが、無事に極軸調整も完了です。

撮影時、記録されていく画像を液晶でチェックできるOM-Dのライブタイムは大変有効で、画像と自分のイメージを限りなく近づけることができます。細かい設定は今後の課題としても、この組み合わせによる戦闘能力の高さに大変満足しています。

しかし問題点も。自由雲台を組み合わせたのですが、狙いたいアングルにカメラをセットできず四苦八苦。天地逆で撮影し、後で回転させるなどの対応に迫られました。(帰宅後、直ぐにオプションのジンバルフォークユニットを注文しました)

TOAST Proを使って撮影した初めての作品。星空撮影の奥の深さや楽しさに引き込まれていきます。

 

余りに星が多くて北極星が・・・そこでTOAST Proをオフにして長秒時撮影して特定した。

  星空撮影は90分ほどで切り上げ仮眠、5時にはレースブリーフィングが始まります。「天草アウトドアアドベンチャーレース」はシーカヤック9km、マウンテンバイク17km、トレイルランニング5km、それにパラグライダーを組み合わせた複合レースです。今回はシーカヤックとマウンテンバイク、パラグライダーで選手に混じっての取材ですが、パラグライダーでは10時間前に見上げていた倉岳上空をフライトしました。

 その夜も同じように満天の星が広がっていましたが、さすがにTOAST Proを取り出す体力は残っていません。海岸の芝生にグランドシートを敷いて朝まで爆睡しました。その後は台風の影響で再び星空に出会うことはなく、僅か90分の星空撮影デビューになりました。

星空撮影をした倉岳上空1400mをパラグライダーでフライト。

話しが逸れてしまいましたが、いよいよユーコンに向けて出発です。
今年は太陽活動も活発で、連日素晴らしいオーロラが出現しています。撮影機材と最小限のキャンプ道具、それにパラグライダーを持って山に登りオーロラ撮影。朝日が昇ったらパラグライダーで飛んで下山する・・・こんな撮影スタイルを楽しもうと思いっています。

北の大地にオーロラと星空を写し込んだ一枚。どんな瞬間に出会えるのか、今からワクワクしています。

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【TOAST Staff コメント】

小貝さん、ユーコンへの遠征準備でお忙しい中、コメントと作品をお寄せいただき心から感謝申し上げます。

天草でのTOAST Proファーストショット、無数の星がピタリと止まって液晶モニターに浮かび上がったときの感想はいかがでしたか?
モバイル赤道儀という機材を介してはじめて見えてくる世界がそこにあります。

小貝さんは、世界中のアウトドア・フィールドでのネイチャー撮影を中心に活躍されているプロのフォトグラファー。
そこで出会う星空を様々な切り口で作品に変えていくためのパートナーとして、モバイル赤道儀TOAST Proが今後小貝さんのお仕事に大いに役に立つことを願っております。

日中の撮影を終えてテントに戻っても、夜はふたたびTOAST Proで星空の撮影と、お仕事の苦労を2倍にしてしまうかもしれませんね(笑)。

雪のない大地でオーロラを撮影できる9月から10月にかけては、オーロラと地上の景色、そして星空の共演を撮影するには、まさにベストなシーズンといえます。

TOASTスタッフも前回の冬にイエローナイフでオーロラ撮影に挑みましたが、ここ数年停滞していたオーロラ活動が一気に開花するように、素晴らしい極光が夜空に舞いました。

ユーコン準州は、カナダの極北に位置するオーロラ撮影のメッカのひとつ。月の光をうまく取り込むことで、赤く染まった見事な紅葉も作品づくりの演出に一役買ってくれそうですよね。

雪のない季節は、オーロラが湖にも写りこんだシチュエーションを撮影できるので、とても魅力的です。

皆さんも、モバイル赤道儀TOAST Proをカメラバッグのポケットに忍び込ませて、秋のオーロラ撮影へ出かけてみてはいかがですか?

小貝さん、ユーコンでのご活躍を心からお祈り申し上げております。

どうかお気をつけて、素晴らしいお仕事を期待しております。