昨年9月に素晴らしいM42の作品を披露してくださったKim ikjunさんですが、今度は更に焦点距離の長い光学系を使って見事な春の銀河をとらえたそうですよ!
Kim ikjun さんのコメント:
「 4月に入り気温も暖かかったので、久しぶりにTP-2を手に撮影へ出掛けることにしました。
幸い天気は良かったのですが、その日の月齢は11。 あいにく 明るい月が輝く夜でした。
カメラレンズでの星野撮影は諦め、最近手に入れた望遠鏡をTP-2に搭載して春の銀河を狙ってみることにしました。
ターゲットとして選んだのは、この季節のフォトジェニック「M51」です。
サイズが小さいM51を撮影するために、今回はTakahashi FS60CB に1.7倍のエクステンダーを追加して焦点距離を600mmにしました。
この組み合わせは、1.7倍のテレコンバーターをビルトインしたFS60Qと同じ仕様です。
カメラはSONYのα7s。
感度をISO8000まで上げ、30秒露出で200枚を超えるインターバル撮影を行いました。
600mmという長焦点にもかかわらず、TP-2は安定した追尾をみせてくれ、仕上がりにも満足です!」
[撮影DATA]
カメラ : SONY α7s (Modified仕様)
光学系 : FS60CB with Extender 1.7×(600 mm f/10)
感 度: ISO8000
露 出: 30秒 × 200枚 + dark frame×30枚
撮影日時: 2020.4.4(土)
追尾架台: TP-2(微動雲台 Dish-2を使用)
TOASTスタッフのコメント:
4kgを超えるシステムを搭載したTP-2を巧に使いこなすKim ikjunさんの技術とセンスにTOASTスタッフも脱帽です!
明るい月夜だったという悪条件を克服するのと同時に、感度をあげて非常に短い露出時間で多くのカットを撮影しスタック処理するワークフローは、モバイル赤道儀に長焦点の光学系を組み合わせた撮影での歩留まりを高めつつ、淡い光を炙り出すことができるテクニックとして、今やスタンダードな技法となっています。
淡い天体の表現に卓越したセンスとテクニックをお持ちのKim ikjun さんですが、様々な機材の性能を120%発揮させるための工夫と細かな気遣いができてこその結果と言えますよね。
Kim ikjun さんの次のターゲットに、TOASTスタッフはワクワクです!