前回ご紹介したデュアルカメラシステムですが、天体の自動追尾撮影の他に、タイムラプスムービー撮影でも活躍するシーンがあります。
今回は、ささっとこの話をしておきましょう。
基本システムの組み方は、前回の【ユーザーQuestion】でご紹介したので、それを参考にしてみてください。
さてさて、「パンベース・クランプユニット」とロングプレート、2つの自由雲台の他に、タイムラプスアダプター「Dish-25」と、極軸調整支援用微動架台「Dish-2」を組み合わせると、こんな感じのシステムが出来上がります。
見たまんまです。
2台同時にタイムラプスムービーの撮影が行えるシステムですね。
でも、これは実にメリットが多いシステムなんですよ、実は。
タイムラプスの撮影は、タイマーリモートコントローラーをつないだカメラで、数秒間隔で連続撮影をしていくことで、人間の目では確認できないほどのゆっくりとした動きを、気持ちのよい速度で可視化してくれるもの。
タイムラプスムービーは、それこそ撮影自体は簡単ですが、その分、ロケーション選びのセンスや、光の展開を予測するセンスなどが必要な、実に奥の深い表現手段なんですね。
星を入れたタイムラプスの場合、1秒分のムービーを作るのに必要な30カットを撮影するには、(表現方法によって変わりますが)軽く10分以上の撮影時間が必要いなります。
30秒のムービーを作るには、その30倍の時間がかかる計算にいなります。
したがって、一晩に撮れるシーンは、せいぜい1つか2つということも。
途中でミスに気がついても、取り返しがつかない、なかなか大変な撮影なのです。
このタイムラプスムービー用のデュアルカメラシステムなら、単純に、一晩で撮影できる作品が2倍になります。
それに同じ時間で、異なる風景・シチュエーションの作品を同時に2つ撮影できてしまうので、これはもう便利、べんり!!
もちろん、懐事情の良い方なら、複数台のTP-2をあちこちにセットして、異なる景色なのはもちろん、付加するカメラワークの速度や方向などのバリエーションを一気に稼ぐことも可能です!!(笑)
プロの方は、実際このようなスタイルで撮影されているかたもたくさんいらっしゃるようですよ。