モバイル赤道儀TOAST ProユーザーのHiseさんからメールをいただきました。
自宅で転んで腕の骨を折ってしまい、楽しみにしていたこの夏の遠征撮影も中止になってがっかりしているとのこと。どうか無理せず一日も早く怪我を治して下さいね。
骨折治療中で遠征撮影に出かけられないHiseさんから、忍者グッズの紹介をいただきました。
「えっ!?忍者グッズ?」
TTスタッフ、メールのタイトルを見て正直びびりました。TOAST Proと忍者は接点ないですから、はい(笑)。
この忍者グッズの正体は、後々明かすとして・・・
みなさん、レンズの夜露対策はどうされていますか?
昔から重宝されているのは、なんといっても固形の灰燃料をつかった「灰カイロ」、これをソックス留めでレンズに直接固定する方法です。
これこれ!「マイコール」!Hiseさんの愛用グッズだそうですよ。
懐かしいなぁ。灰カイロの中でも特に薄くて天体写真ファンには生産中止になった今でも愛用者がたくさんいる夜露対策の王道です。
灰燃料に火を付けるのにもちょっとしたコツがあり、ライターでテキトーに燃やすと、途中で立ち消えなんてことも。
でも、外気が氷点下の環境でもレンズに付着する夜露や霜を防止してくれる頼りになるヤツなんです。
調べてみると、国産メーカーは、すでに灰カイロ市場から撤退。いまでは、田舎町の古い薬局に飛び込みで探し、埃をかぶった在庫に出会ったら速攻買い占めるというスタイルしかないようです。
でも海外ブランドでは、中国製の灰カイロが燃料とともに未だ流通しているらしいですよ。
販売ルートは薬局ではなく、登山用品店です。ただし、さすがにシーズンモノなので夏場に手に入れるのは難しいシロモノ。それもいつまで供給されるかわかりません。
白金カイロ系(燃料のベンジンを触媒で気化し酸化発熱させるタイプ)は、今でも数種類の製品が発売されていますが、残念ながら屋外では寒すぎると発熱が止まって長時間レンズを温め続ける事ができないんですよね。
そんな状況の中、天体写真ファンのみんさんはいろいろ独自に工夫を凝らした夜露対策をされているようです。
望遠鏡販売店などでは、専用のレンズヒーターが発売されていますので、これを利用するのが一番手っ取り早く確実です。でも、多くのレンズヒーターは電源が12Vなんですよ。12Vのバッテリーは、さすがに車がないと簡単には持ち運べません。
で、最近天体写真ファンに定番のとなりつつあるのは、USB電源をつかったレンズヒーターです。USBは5Vの規格ですので、スマホ充電用のポータブルバッテリーなども利用できます。でもレンズヒーターとして正式に販売されている商品は見かけたことがありません。みなさん、USBを利用したガジェットとして発売されている、カップウォーマーやハンドウオーマー、ネックウォーマーなどの商品からヒーターユニットを取り出し、工夫されているようです。
ここで漸く冒頭のHiseさんの忍者グッズが登場です!(前置きが長すぎぃ!)
手の甲を覆うように装着しているこの忍者グッズは、USB電源を利用したハンドウオーマーなんですね。商品の正式名は「USBあったか忍者手袋」だそです。内部はこんな感じで、不思議な形をした忍者手袋の先端に、5センチ四方のヒーターがポケットに収納されています。
USB電源に繋ぐケーブルも付属。この忍者手袋の良いところは、手元に電源のON-OFFスイッチが付いているところだとHiseさん。確かに便利そうです!
使用しているのは、スマホ充電用のポータブルバッテリーで、2個同時出力可能なUSB-OUTがついた製品。
で、実際にはこんなふうに、忍者手袋から取り出したヒーターをレンズに巻きつけ、スマホ用の充電バッテリーに接続し、電源をONにすれば完了です。
残念ながらHiseさんから詳しい画像の説明が付いてなかったのでTTスタッフが勝手に解説しておりますっ!こんな紹介の仕方でOKでしょうか、Hiseさん? 間違っていたらご指摘下さいね。
Hiseさんのおっしゃるとおり、この忍者手袋は電源スイッチが付いているのが大きな魅力ですね。手袋なのでヒーターが左右で2個付属していますから、湿度が極端に高い夜は、2枚のヒーターでレンズを挟み込むように装着すれば効果UPでしょう。
この忍者手袋、価格は1000円前後のようですので、レンズヒーター用のガジェットを探していらっしゃる方は、一度試してみてはいかがでしょうか?
実は、かくいうTTスタッフも、別のUSB製品を利用して作ったレンズヒーターを愛用しています。これも近いうちにBlogでご紹介しましょうかね!
Hiseさんの一日も早い回復をお祈りしております。治ったら、またTOAST Proを満天の星空の下に連れて行ってやって下さいね!