天体撮影をやっている方なら知らない人はいない天体写真家の飯島 裕さん。飯島さんもモバイル赤道儀を愛用するTOAST Proユーザーのお一人です。
この画像は、飯島裕さんが6月6日の金星日面通過を撮影した時の機材の様子。天文雑誌「星ナビ」に毎月連載している「銀ノ星」の作品撮影のため、当日は晴れ間を求めて福井県まで遠征されたとか。
今回は、貴重なプロカメラマンの撮影システムをちょっと覗いちゃいましょう!
まず目につくのは、巷ではちょっと目にしたことがない木製の三脚です。これドイツの「Berlebach(ベレルバッハ)」製ですぞ。どうです、ちょっとカッコ良過ぎないですか?もちろん見た目の問題で飯島裕さんがこの三脚を使っているわけでは当然ないわけで・・・「この木製三脚は、その振動吸収性能が他の素材を使った三脚とは一線を画するものがあるんですよ」と飯島さん。一般的なカーボンやアルミ素材の三脚は、複合的な振動が共鳴し合い揺れが収まるまで確かに時間を要します。でも、木製三脚という選択肢があるなんて、正直夢にも思いませんでした。
調べてみると、Berlebachは、望遠鏡と組み合わせて使っているユーザーが意外に多いらしいんですよ。望遠鏡では、天体の導入からフォーカス合わせまで、常に機材に手で触れて操作します。その度にシステムは大きく振動する宿命を背負っています。特に微妙な振動であればあるほど、振動吸収の早い架台(三脚)は、有効なんですね。望遠レンズでの撮影でも同様のことが言えるわけです、ハイ。
まぁ、知ったかぶりして語っとりますが、ハイ、ワタクシBerlebachツカッタコトナイでアリマス!(笑)。
そんなわけで、飯島 裕さんが木製三脚を愛用し続けている理由はよくわかりました。
続いて光学系に行く前に、みなさんカメラに注目です!先端にくっついている黒くて妙に小さいそれです。飯島 裕さんは、知る人ぞ知るオリンパスユーザー。しかも筋金入りです。そんなわけで、てっきりこの春に発売されたOLYMPUSのマイクロフォーサーズ新型モデル「OM-D E-M5」だと早合点してしまいましたが、みなさん、目を凝らしてよぉ~く見てみてください。
・・・これ、「OLYMPUS OM-4 Ti B」です。
そう、飯島裕さんが星ナビ連載中の「銀ノ星」は、独特の微粒子の世界で表現された作品を毎月紹介していく記事。つまり作品を撮影するためのカメラは、銀塩カメラなわけです。どうです、すごいでしょう?(ってワタシが威張ってもしかたないですが・・・)
そして白亜の光学系は、トミーテックのBORGシリーズです。右がBORGのフラッグシップモデルであるBORG125SD、左が天文ファンや野鳥ファンに大人気のBORG77EDⅡです。
注意していただきたいのは、もちろん左側の77EDⅡが載っかった方ね。三脚と鏡筒の間に挟まってる黒い機材。文末にしてようやくたどり着きましたが、プロカメラマン御用達の「モバイル赤道儀TOAST Proブラックカラーモデル」です。
さらに注目していただきたいのは、BORG77EDⅡを載せている雲台です。飯島裕さん、2軸改造したManfrottoジュニアギアヘッド410をフレーミング時の微動装置として使われています。これTOASTユーザーでも人気の方法です。
たった1枚の画像で、「オマエ語りすぎだよ!」って声が聞こえてきそうですが、プロの作品や機材は、ぜひとも穴の開くほど凝視してみましょう。そこかしこにヒントが見え隠れしています。全てにおいて”実用的な理由”が存在するプロの機材。飾りじゃないのよ、ホント。そんなわけで、プロから学ぼうのコーナーでした(長すぎ!)。
飯島裕さん、これからもガンガンTOAST Proブラックカラーモデルで素敵な作品を生み出し続けてくださいね!