ネット上ではまだまだ興奮冷めやらぬ、2012年5月21日の金環日食ですが、今回はTOAST Pro ユーザーの天野昌弘さんの作品をご紹介しましょう。
天野様からのコメント
「金環日食画像をお送りします。当日は6時半頃まで雲に隠れていましたが、それ以降は雲も切れて食の最後まで撮影することが出来ました」
撮影機材
PENTAX K-5
BORG 50FL+絞り+マルチレデューサー0.7×DGT+PENTAX F-AFアダプター1.7倍
Kenko ND10000フィルター
モバイル赤道儀TOAST Pro使用
撮影データ
ISO200 F11 1/1000秒
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【TTスタッフ コメント】
天野さんからお送りいただいたデータによると「インターバル撮影合成」とありますので、モバイル赤道儀TOAST Proで自動追尾しながら、一定間隔ごとにシャッターを切り、あとでPhotoshopなどの画像処理ソフトで1枚に統合された作品だと思われます。
こうして1枚にまとめてみると、月が太陽の前を横切っていく様子がよくわかりますよね。黒点もバッチリ写っていて、実に貴重な記録となっています。
ところで、軽量かつ高い解像度を誇る人気のBORGとモバイル赤道儀TOAST Proを組み合わせて運用しているユーザーは非常に多く、昼間はBORGで野鳥や航空機、夜はTOAST Proに載せ替えて天体撮影と、BORGユーザー寝る暇がありません。
50FLは400mmの焦点距離を持つ望遠鏡ですが、今回天野さんは、マルチレデューサー0.7とPENTAX F-AFアダプター1.7倍をK-5に組み合わせたシステムですので、35mm版換算で約700mm相当の超望遠レンズ撮影となります。(計算間違ってたら教えてください、天野さん!)
ポイントは鏡筒とカメラの間にBORGの”絞りユニット”を追加している点です。BORGは望遠レンズと望遠鏡を行ったり来たりできる独特の光学系。しかも無数とも言えるパーツの組み合わせで独自の撮影システムが楽しめるという、素人にはなんのこっちゃわからないスゲー製品なのであります。
望遠鏡は、通常F値は固定です。レデューサーをつければ可変できますが、カメラの望遠レンズのようにシームレスな絞り値変更は不可能です。ところが、です!BORGには20枚の絞り羽根をもつ絞りユニットが追加できる!特に今回の金環日食のように雲間から見え隠れするような天候下の撮影では、状況に応じて絞り値を変化させることがきるメリットは計り知れません。
各言うワタクシは、まだ個人的にはBORGを持っておりませんが、BORGの生みの親であるトミーテックの中川昇氏は、なんとモバイル赤道儀TOAST Proカワセミブルーモデルを所有されている真のTOAST Proユーザーだったりします。こりゃイカン、早速BORG買わないと・・・とBORGのサイトを訪れてみると、在庫が全然ない超人気っぷりっていうじゃありませんか!
その人気の秘密、わかります。ハイ、いわゆる「ボーグ沼」ってヤツですね。天野さんは、その複雑怪奇なボーグ沼をガンガン進んでいらっしゃるヘビーユーザーでしょうか?システムの組み合わせ方、今度教えて下さいませ。BORG勉強します!