TOAST Proユーザーの工藤康児様より、ハワイ島・マウナケアでの撮影のご報告をいただきましたので、ご紹介させていただきます。
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ご担当者御中
この度は急な発注にご対応いただきましてありがとうございました。
無事、TOAST Proとともにハワイ島へ行って参りました。
出発前に操作方法の確認、撮影テストをすることができませんでしたが、
どうにかこうにか撮影して参りました。
ご報告までお送りさせていただきます。
★ハワイ島のWAIKOLOAにあるホテルの裏での撮影風景
到着初日の夜。操作方法、撮影テストを兼ねて海岸沿いにあるホテルの裏へ。
ホテルのセキュリティのため、裏でも等間隔に街路灯があり、できる限り暗いところを探す。
風が強く、どうなることやらと思いながらも20年前から愛用している三脚SLIKSPRINT66、
TOAST Proブルー、Manfrotto496、GITZO GS5000(3/8 TO 1/4 ADAPTER)、
Canon EOSKiss Digital X、TAMRON AF18-200mm F3.5-6.3 XRを設置完了。
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★ハワイ島のWAIKOLOAにあるホテルの裏で撮影した写真(クリックで拡大表示されます)
【撮影データ】
Canon EOS Kiss Digital X
EF18mm f5.6
ISO 1600
露出 303秒
TOAST Pro使用
肉眼でも星空はすばらしく、天の川ははっきりと見える。
そして、300秒の露出で撮影したのがこの写真。感動の一言。
ハワイ島に住みたい。ここで毎晩星空を観たい。
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★ハワイ島のMAUNA KEA山の中腹にあるOnizuka Visitor Center(1986年のスペースシャトルチャレンジャー号の事故で亡くなったハワイ出身の大佐の名前が由来)前で標高2,800メートル
標高に体を慣らすためにここで1時間休憩。防寒服にも着替えて準備完了。
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★ハワイ島のMAUNA KEA山にある国立天文台(すばる望遠鏡)前で標高4,205メートル
登るとなぜか必ずすばる望遠鏡の前で写真撮影。いつも抜けるような青い空に感動。
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★ハワイ島のMAUNA KEA山にある国立天文台(すばる望遠鏡)の日没直後の写真(クリックで拡大します)
すばる望遠鏡の向こう側、西の地平線に太陽がゆっくりと沈み、何とも言えないマジックアワー。
さあ、いよいよ本番の星空へ。
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★ハワイ島のMAUNA KEA山にある国立天文台(すばる望遠鏡)から少し下ったところにある駐車場で撮影した写真(クリックで拡大表示されます)
【撮影データ】
Canon EOS Kiss Digital X
EF18mm f3.5
ISO 1600
露出 181秒
TOAST Pro使用
満天の星空に感動しながら、何度もテストした設置手順に従って手際よくTOAST Proを設置完了。
180秒の露出後、液晶ディスプレイに映った画像にはまたまた感動。
TOAST Proを連れてきて本当によかった。
p.s.
飛行機での移動時、TOAST Proはカメラ同様手荷物として機内へ持ち込まれると思いますが、米国の国内線搭乗時、米国からの出国時の手荷物検査ではパソコン同様、本体をトレイへ出したほうが良いです。
X線撮影では不審な精密機械に見えるらしく、何に使う機械か詳細な説明を求められました。
検査の係員からパソコン同様トレイに乗せたほうが良いとアドバイスを受けました。
没収されないためにも、ご参考になれば。
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【TOAST Staff コメント】
工藤さん、ハワイ島遠征リポートのご投稿ありがとうございます。
ハワイへの出発までに何とか間に合って欲しいと出荷担当者も気にしておりましたが、無事にマウナケア山までTOAST Proを連れて行って頂きTOASTスタッフ一同嬉しく思います。
実は、今を遡ること数年、TOAST Proの開発初期段階では何度かマウナケア山頂でのテスト撮影も行われました。TOAST Proにとっては、第2の故郷のような場所です。
初めてモバイル赤道儀TOAST Proを手にされて、そのままハワイ島でファースショットを迎えるとは、さすが工藤さん!
300秒を超える露出で見事に天の川をGETされました。
マウナケア山頂は、特別な許可がない限り、一般の方はサンセット後30分以内に下山しなければならない決まりだったような記憶があります。工藤さんが撮影された場所は、おそらく標高2800mのオニズカビジターセンターからボコボコの砂利道を登って、アスファルトロードにたどり着いたあたりのエリアだと思いますが、標高も3000mを軽く超えていますので星の撮影に限って言えば、山頂とさほど変わらない素晴らしい環境です。夜間、山頂は、風速10m前後の風がいつも吹いていますので、かえってこの場所の方が天体写真には適しています。他のTOAST Proユーザーも憧れのシチュエーションです。
風が強い時は、三脚のセンターポールは伸ばさないほうがいい結果が得られますが、逆に風がないときは、しっかりした三脚の脚を思い切り伸ばして、立ったままオペレーションするのもオススメです。バランスウエイトを使用せずに広角から長焦点レンズまでの撮影を一台でこなせるTOAST Proならではの撮影スタイルとも言えますね。
ところで、ハワイ島では、マウナケア山でのサンセットやサンライズ、それに星空観測に4WDのマイクロバスで連れて行ってくれるオプショナルツアー会社がいくつかありますが、これらツアーでは、2800mのオニズカビジターセンターで30分以上の休息をとってから山頂を目指します。一般的に標高が2000mを超えると高山病の症状が現れる方がいるといいます。ゆっくりと低圧・低酸素環境に体を順応させながら登っていく必要があるのです。ちなみにマウナケア山頂は地上のおよそ2/3の酸素量しかありません。低酸素環境では、視力が衰えるため、山頂で眺める星空よりも、少し山を降りてきた方が多くの星が見えるような感覚に襲われ、何だか不思議な感じです。
ちなみに、マウナケア山頂での撮影をかれこれ20回近く行っているTOASTスタッフの一人によると、ハワイの税関では、結構な確率で赤道儀の説明を求められた経験があるとのことでした。昔のように赤と黒のリード線がたくさんつながったモータードライブとコントローラーの時は、爆発物と疑われた人も多いという逸話も残っていますが、ハワイの税関でカラフルなTOAST Proを見せながら「星を自動でトラッキングする天体撮影用のカメラマウントです」と答えれば、税関職員がヤアヤアと肩を叩いて見送ってくれるとか。うっかりその話題で盛り上がってしまう可能性も大なので、英語が苦手な人は、「This machine is tracking mount for astrophotograph. I enjoy the photography of the star using this Camera mount at Mauna Kea.」と答えるとスムーズにカスタム(税関)を通過できるかも???
バランスウエイトを使わず、カメラバックのポケットにすっぽりと入ってしまうTOAST Proは、こうして世界中を旅しながら星空の遠征撮影するのにはベストな機材と言えます。
工藤さん、素敵な旅の報告とアドバイスをありがとうございます。これからもどんどんモバイル赤道儀TOAST Proを世界中の夜空の下に連れて行ってやってくださいね!