ディーラーセレクトオプション(Dealer select options)には、TP-2と組み合わせて使用できる様々なパーツが集められています。
その中のひとつ「バーティカルレールクランプ(DMC-200)」は、特に多彩な運用方法を実現するユニークなパーツです。
今日は、最もオーソドックスな使い方をご紹介しましょう!
これは人気オプションパーツの「パンベースクランプユニット」を装着したTP-2に、バーティカルレールクランプを装着した例です。(画像の製品はDMC-200L。クランプがレバー式になっています)。
ここで注目は、クランプの付いているレール端ギリギリに固定する点です。
上からみると、こんな感じ。できるだけ極軸に近い位置にクランプ部分を持ってくるのがミソです。
通常、TP-2のDovetail Stageやパンベースクランプユニットでは、TP-2の極軸方向に自由雲台(ボールヘッド)を装着しますが、このバーティカルレールクランプを組み合わせると、極軸から90度傾けた状態で自由雲台(ボールヘッド)を接続する事ができるようになります。
つまり、これだけで簡易赤緯軸の完成。一軸式の赤道儀のウィークポイントである極方向の空にも、自由にカメラレンズを向けることができるようになるというわけですね。
しかも、重さはわずか173gと超軽量です!
OLYMPUSのOM-Dなど軽いカメラであれば、この状態で自由雲台にカメラを搭載して撮影してもOK!
さらに、このバーティカルレールクランプには、クランプの反対側にU1/4インチのカメラネジが付けられるようになっています。
ここに、別のボールヘッドを付ければ、こんな風に傾きが異なる2台のカメラを搭載することも可能です。しかも、下側のカメラがウエイト代わりになってバランス状態も理想的です。
この例では上下のカメラの重量が極端に違いますが、パンベースクランプユニットのクランプをゆるめて、レールを前後にスライドさせることで、上下の機材を完全にバランス状態に持ってくることも可能。便利ですよね!
慌てて撮影したので、上下のバランスをちゃんと取るのを失念してしまいましたが、こんな感じで実に軽量なシステムを組むことができる点も、望遠鏡の赤道儀とはコンセプトが異なるTP-2ならでは。望遠鏡のシステムをお手本にしてしまうと、重い金属のパーツでごっつい赤緯軸が欲しくなりますが、カメラレンズを使ったポータブル運用では、できるだけ軽く、しかも収納性の良いシステムパーツが望まれます。
これをヒントに、どんどん皆さん独自のTP-2システムを作り上げて行って下さいね!