台風接近のニュースが流れるなか、天体写真家の飯島裕さんが星景撮影のワークショップ開催を決断したのは、先週半ばのこと。
当初の予報では、本州縦断コースでしたから、残念ながら中止だと思っていた矢先、飯島さんからメールが入りました。
「台風の速度がグッと遅くなりましたね~。影響は消えてしまうような予感がしなくも無いデス。」
そして、台風は飯島さんの思惑通り、その日のうちに温帯低気圧へと変わり、8月31日から9月1日かけて1泊2日の「飯島裕先生の星景写真ゼミ」が埼玉県の堂平天文台で開催される運びと相成りました。
今回集まったのは9名のGANREFメンバー。
堂平天文台「星と緑の創造センター」のログハウスを借りて早速飯島ゼミのスタートです!
自分のカメラで生まれて初めて星の写真を撮影するというメンバーも数名いて、カメラの設定方法などを飯島さんが細かく説明してくれます。買ったばかりのカメラの使い方がまだよくわからないメンバーさんには、TTスタッフも加わってマンツーマンで解決していきます。
キヤノン、ニコンのデジタル一眼レフカメラに加え、オリンパスのミラーレスカメラと多種多彩なカメラが集合。同じ設定項目でも、それぞれのカメラで呼び方も違がければメニューの場所も様々。なかなか必要な設定が呼び出せず悪戦苦闘する一コマも。
こまったことに、星の撮影では、普段の撮影では全く使わない機能や設定がてんこ盛りです。
机の引き出しの中にピカピカの状態で仕舞ってある取扱説明書をもう一度見直しながら、自分のカメラの設定項目や方法をしっかり頭に叩き入れておくのも大切なことだと、改めて感じたTTスタッフでした。
みなさん自分のカメラの使い方を改めて理解することができ、笑顔笑顔!
プロカメラマンが手取り足取り教えてくれるワークショップならではなの利点ですね。
それぞれのカメラの機能設定や星空を撮影するノウハウを指南されたメンバー、日没が待ち遠しい!
続いて、飯島さんと一緒に堂平天文台周辺のロケハンに出発。オーソドックスな天文台のドーム周辺のほか、「こんな位置からも面白い撮影ができるのか!」と眼から鱗の撮影場所まで飯島さんが次々と案内します。昼間のうちにロケハンをしておき、夜の撮影プランをたてておくことの重要性を、みなさん実感されたようです。
待ちに待った日没時間。快晴!とまではいきませんが、雲間からしっかり星空が見えだしました。
今回のワークショップでは、飯島さんの計らいで、堂平天文台の91cm望遠鏡を借り切り、2時間の特別星空観望会が待っていました。マニアックなTTスタッフがドームに入って最初に撮影したカットはこれ。望遠鏡を製造した日本光学のロゴマークにズームイン!です。日本光学は、言わずと知れたニコンの前身となる光学メーカー。50年以上前に造られた巨大望遠鏡は、今なお圧倒的な存在感を醸し出しています。すごいぞぉ!!
口径91cmの大望遠鏡で次々と夏の夜空の天体を自分の眼で覗くことができました。いやぁ~貴重な体験です!
二重星のアルビレオに惑星状星雲M57、球状星団のM13やM15などなど、普段小型の望遠鏡で見慣れている星雲・星団が、信じられないスケールで視野の中に浮かんでいます。特に空の状態が良くなってきた時間帯に見たM15は、まさに明太子!無数の星が寄り集まっている様子が視野いっぱいに広がって感激しました、はい。飯島さん、ホントごちそうさまでした!
さて、この続きは次回のお楽しみということで・・・。