【ユーザーQuestion】ポーラファインダーを覗くと像が逆さまに見えるのですが、これで正しいのでしょうか?

大人気のモバイル赤道儀「TP-2」。

TP-2が初めての赤道儀、というユーザーもたくさんいらっしゃるようです。

そこで、ユーザーのみなさんからのご質問にTTスタッフができる限りお答えしていこう決心しました(笑)。

さて、最初のQuestionは、ポーラファインダーについてです。

では早速、いってみましょう!

【お問い合わせ内容】
ポーラファインダーを覗くと、ポーラファインダー内では像が逆さに見えるのですが、これで正しいのでしょうか?
ポーラファインダー内に描かれているスケールは正しく見えますが、これに夜空を合わせようとしても夜空が反転しています。

【TTスタッフからのAnswer】

・・・そのことに、気づいてしまいましたか、さすがの観察力に、TTスタッフも脱帽モノです。

確かにポーラファインダーで地上の景色を見ると上下が逆さまになって見えます。ポーラファインダーには、さらに極軸合わせの為の指標(レチクル)が描かれていますのでなおさら不思議におもいますよね。

ではお答えしましょう!

双眼鏡やフィールドスコープは、肉眼で見たままの姿で遠景が拡大されて見えますから、それらと比べると上下逆さまに見えるポーラファインダーには違和感を覚えるのは当然です。

対物レンズと接眼レンズを組み合わせたケプラー式と呼ばれる一般的な望遠鏡では、対物レンズから入って光は、鏡筒の中で上下が逆さまの像を(倒立像)空中に結びます。これを接眼レンズで拡大して見ているために、望遠鏡でみる風景は上下が逆さまなのです。

上下が逆さまだと支障がありそうですが・・・。

望遠鏡は、星を観察するために使われる特殊な光学機器ですが、星には、上も下もありません(北と南はありますが)から、上下が逆さまのままでも天体観測の際に全く支障がないのです。接眼レンズの前にプリズムをはさむことで景色の上下をみたままの像(正立像)にすることも可能ですが、できるだけ余計な光学系を挟まないほうが星の観察には適している、というわけでケプラー式望遠鏡は上下が逆さまのままになっているんですよ。

さて、ポーラファインダーも小型のケプラー式望遠鏡ですので上下が逆さまに見えます。

でも、地上の景色を見るための道具ではないので全く支障はありませんよ。
北極星の周辺だけが拡大されて見えればいいわけです。

さらに、ポーラファインダーは、内部の指標(スケール)と夜空を見比べながら回転させて使いますので、なおさら上下という概念は必要ありません。
したがって、お手元のポーラファインダーは正常です!

「ポーラファインダーで地上の景色を見ると、上下が逆さ見えますが、これは普通のことですのでご安心ください。」

以上、今日のAnswerでした!