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モバイル赤道儀 HOMETOAST Style 小山武彦さん星野写真編

TOAST Style

Vol.07小山武彦さん 星野写真編

小山武彦 TAKEHIKO KOYAMA
1957年新潟生まれ。 医療機器製造メーカで患者モニターや医療情報システムの開発に携わる多忙な生活のため新月期に充分時間が取れないというストレスから、機材のみが増殖する「星より機材」病に感染。TOASTユーザー。Vol2、Vol4、Vol8、Vol10、Vol12のレポートもご覧ください。

TOAST Pro+魚眼レンズによる撮影

7月の皆既日食にTOAST Proを持参してから、なかなか天候にも恵まれず、TOAST Pro本来の使い方ができず悶々としていた。

8月の夏休みも新月期の天候と休暇とが会わず、唯一、薄雲を通して数コマ撮影したにとどまり、評価らしい評価ができない状況だった。と言っても、TOAST Proの性能は、元祖TOASTを使っているので理解できているつもりである。

やっとそこそこ撮影できたのが9月のシルバーウィークだった。

いつもの観測地へ、長焦点鏡で撮影する為の機材を積み込み、その傍らにTOAST Proを積み込んだ。さらに、日食用に購入したロシア製魚眼レンズとやはり日食時に「秘密裏」に購入したフルサイズのデジタル一眼を忍ばせた。ロシア製の安価で高性能な対角魚眼レンズとフルサイズデジタル一眼は最高の組み合わせだと思っている。

晴れ上がったシルバーウィークの一日、自宅から車を走らせ、一般道を秩父からさらに峠を超えた観測地へ向かった。

走ること約2時間半でいつもの観測地に到着した。
早速、長焦点鏡の撮影準備を始め、機材を組み立てた。次に、TOAST Proのセッティングである。カメラ三脚にTOAST Proを取り付け、極軸望遠鏡(ポーラファインダー)で極軸を合わせる。広角系レンズでの撮影なので、極軸合わせも気楽である。構図を決め、タイマーをセットして自動撮影を開始する。TOAST Proのセッティングから撮影開始まで10分もかからない。そんな気楽さがTOAST Proの有難さである。

TOAST Proで撮影を開始した後にゆっくりと長焦点鏡の撮影を開始した。

9月になると夏の天の川も西に傾いてくるが、そんな天の川を対角線魚眼+フルサイズデジタル一眼で撮影を続けた。まさにお気軽撮影である。

夏の天の川
夏の天の川

いつも私が利用する観測地は、東京より約100km北西に位置し、標高も1000m程でカノープスも南の峠の稜線上に見ることができる場所。抜群の空ではないが、トイレもあるし長焦点鏡での撮影ではそこそこ便利なところである。写真はそこで撮影した夏の天の川である。

夏の天の川に木星がアクセントとなっているが、フルサイズ+対角線魚眼ともなると関東の光害が写ってしまう。この観測地では、フルサイズだとせいぜい24mmから28mm程度の焦点距離で光害を避けて構図を決める必要があるようだ。対角線魚眼での撮影ではもっと暗い撮影地を探す必要を痛感した。

ということで、TOAST Proでの対角魚眼撮影が充分楽しめる撮影地探しを始めることとなったのである。

(その2≫へ続く)

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