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モバイル赤道儀 HOMETOAST Style 小山武彦さんドライブ編

TOAST Style

Vol.08小山武彦さん ドライブ編

小山武彦 TAKEHIKO KOYAMA
1957年新潟生まれ。 医療機器製造メーカで患者モニターや医療情報システムの開発に携わる多忙な生活のため新月期に充分時間が取れないというストレスから、機材のみが増殖する「星より機材」病に感染。TOASTユーザー。Vol2、Vol4、Vol7、Vol10、Vol12のレポートもご覧ください。

TOAST Proと夜のドライブ

今年の冬は、新月期と天候がうまく合わず、なかなか星野撮影ができる機会に恵まれなかった。

自宅が東京ということもあり、空の暗いところに住んでいる人や、自分の観測所を暗いところに持っている人が羨ましいと思うこともしばしばである。そうは言っても現実的には、空の暗い所に住むわけにもいかず、撮影の時は遠征ということになってしまう。

しかし物は考えようである。移動観測は天候の良いところを選んで撮影場所を転々と出来るのである。そう割り切って考えると、お気軽に撮影できるTOAST Proのような高精度モバイル赤道儀はありがたい。

冬の天の川は、昨年の11月に結構お気に入りの一コマが撮影できた。今年は、ぜひ夏の天の川を広角レンズで撮影してみたいと思っている。

そう言えば、そろそろ明け方の東の空に夏の天の川が昇ってくる時期でもある。冬の間にオークションで入手した全周魚眼も試してみたいし、夏場はどうしても高温多湿ですっきりとした星空にはなかなか出会えない。夏の天の川を綺麗に撮るには入梅前がチャンスである。

そこで、少し早いがちょっと家族とドライブがてら試し撮りに出かけた。

東南の空からさそり座が駆け上がり、射手座から織姫、牽牛の間を白鳥座まで流れる夏の天の川が地平線から昇ってくる姿をイメージして撮影に出かけた。

広角レンズによる夏の天の川
広角レンズによる夏の天の川
魚眼レンズによる夏の天の川
魚眼レンズによる夏の天の川

今の時期だと、まだ薄明時でも天の川はそう高くはない。そこで、レンズのテストを優先させた。

星像が満足できる絞りは幾つか?ISO感度はどの位が良いか?いろいろ思いをめぐらせ、月が沈む少し前の午後11時ごろに長女と家を出た。

テスト撮影なのと長女と一緒なので、下見の必要のないいつもの撮影場所をめざす。現地着は1時過ぎだったが、モバイル赤道儀TOAST Proの設置には時間がかからないので数時間は撮影時間が取れる。

私は、全周魚眼と広角ズームのテストでフル稼働である。低空は光害がありどうしてもカブリが出てしまうが、テスト撮影には充分である。夜明けまでの数時間だが、絞りやISO感度設定をいろいろ変えながら撮影した。

長女は寒い寒いと言いながら久しぶりの満天の星空をコンパクトデジカメで固定撮影に挑戦である。最近のコンパクトデジカメは高性能で結構写るものだ。

コンパクトデジカメで撮影
ご長女はコンパクトデジカメで撮影

夜が明けてくると薄明の青い空の中に浮かぶ天の川がとても綺麗だった。
家族で気楽に楽しむ天体撮影も、重装備ではないお気軽撮影のTOAST Proと一緒だから出来るのかもしれない。

さて次は本番だが、東の空が開けていて光害のない場所での撮影にTOAST同伴で出かけようと思う。

月夜の過ごし方 ~フォーク赤道儀化で惑星観望~

さてTOAST Proは本来、星野写真を撮影するための高性能モバイル赤道犠なので、基本的には月夜の晩にはお役御免である。しかし、この高性能な赤道儀は月夜でも使えるのではないかと思っていた。
実は、昨年の皆既日食の折、TOAST Proは家内の眼視用赤道儀に変身していたのを思い出したのである。

あの時はT社60mm屈折鏡筒を載せていたのだが、しっかりとした三脚等を使用すればもう少し大きな鏡筒が載せられるのではないかと思い、K社のNEW KDSマウントを購入した。日食のときはB社の簡易架台を使用したが、少し大きな鏡筒にはよりしっかりしたマウントが必要だと思ったのである。

三脚も望遠鏡用のものを使用して77mm鏡筒を同架してみた。

これは、イケル!!

鏡筒の前後のバランスさえきちんと取ればモータードライブ付のフォーク赤道儀の完成である。月惑星用であれば、基本的に黄道の範囲で動けば良いのでこの構成で充分楽しめる。
これで、月夜の晩もTOAST Proで楽しめるのである。きっとこれもTOASTスタイルなんだと思う。

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