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モバイル赤道儀 HOMEEnjoy! TOAST ジンバル7・まとめ
このコーナーは、開発メンバーの知人の知人である「青年K」がモバイル赤道儀のテストを依頼され、その活用方法を探るべく展開した(時に無謀な)試行錯誤を記録したものです。
※ これはあくまで青年Kの個人的な意見・感想ですのでご了承下さい。

K's Report TOAST Pro編28・ジンバルシステム実践編Part-7 ジンバルシステム実践編まとめ

ジンバルシステムを導入するきっかけ、それは自由雲台に替わるモノ、としてどのくらいの優位性があるか?ということだろうね。

 

カメラから手を離しても自立・成立する、適切なハーフクランピングによる、安心感。安心感の中には、構図決定のし易さ・機材破損の可能性軽減があるね。安心感は夜間の作業にはとても大事な要素だと思う。

 

◆極軸周りの重量偏向が小さいので(自由雲台の、特に縦構図におけるバランスの悪さは、どうにも避けられないもんね)、TOAST Pro本体の追尾精度の保持にも大きな影響があるね。

 

◆バランスが完全に合う搭載重量は1,500g前後と書いた。だけど、もちろん、その重量になる組み合わせは限られている。この重量制限を排除できれば、おそらくおよそ小型赤道儀に載せようと思うレンズ全ての搭載が可能になるのではないか?
ではどうするか?ひとつだけ解決策がある。ジンバルの水平回転部をシフト(スライド)できる機構を設ければよい。
実際にTOAST Proで考えてみると、現行のクイックリリースクランプに単独回転を加えたモノがあればよい。それに似たようなモノは既に市販されている。ただ、外観は薄くないし、クランプレバーも大きく、干渉などの問題も有りそうで実用にはならない感じ。
薄くて、TOAST Proにマッチする雲台(?)。この供給をメーカー側に要求したいね。これあったら、無敵だよ、ホント。

 

◆あとひとつ。これかなり重要。

シミュレーションの巻でもさらっと書いたけど、2軸を有するジンバルシステムならではのコト。1軸ずつ動かして、構図決定ができることはもちろん(これも確かに便利です)、それだけじゃない。ここまでの各レンズでの作例を見て頂いて、お気づきになるかなぁ?

全ての作例は、構図の長辺、あるいは短辺がいかなる場合も正確に南北になっているのです!

 

長辺、あるいは短辺が南北に向くということは、天体写真撮影においてどれほど重要か?それはいわゆる「素晴らしい天体写真」というものを見ればわかるね。「素晴らしい天体写真」は、ほとんど例外なく構図は北が上になっている。科学写真ならば当然のことかもね。

「天体写真は北が上」、これは基本中の基本。滅多にわざとズラすことはしない。ズラした写真は見ていても不安定な感じ、受けるしね。例外は、地上を取り入れた写真。このときは簡単に自由雲台で撮影すればコト足りるし、それはそれで成立する。

 

自由雲台で撮影のとき、南北方向を、それはそれは慎重に合わせてた。かなり苦労して合わせたつもりでも、やっぱりダメだった、なんてことはしょっちゅう…。これでは基本をクリアできない。
ところがジンバルシステムを使用するとどうか?各軸がカメラ(撮像素子)の縦・横になっているんだから、オートマチックに南北になってしまう(笑)のです!全天のどこへ向けても一緒。当たり前なんだけどね。

基本中の基本(しかし達成が難しい)が、ジンバルシステムなら容易に、ホント容易に実現するんだね。これが自由雲台と比べると最大の優位点だと思うな。

 

真冬のオリオン、北天のカシオペア、など有名どころの写真を見ても、実は南北合ってない写真多い。カタチが明確な対象は結構、カタチで構図を決めてしまう。ズレているのに気付かずね。

サムヤンで撮ったカシオペアは正確です(右写真・クリックで拡大します)。

この焦点距離のレンズではなかなか難しいハズ。今まで、ピタリと決まったことなかったから、派手さは無いけど良い写真だと思ってる。
また広角レンズほど、南北合わせって難しいんだ。やってみればわかるし、今まで撮ってきた写真を今一度見て欲しい。どんだけズレてる(笑)かも。

 

ちょっとした課題が無いわけじゃないけど、自由雲台に替わる、「天体写真向け」とも言えるジンバルフォークシステムであると言えるね。そしてその課題もきっと、近いうちにメーカーの回答というカタチになって、克服されることと思う。オレもこの際、このジンバルシステムで正確な南北を向いた写真をバンバン撮っていこうと思ってるんだ。