Enjoy! Toast

モバイル赤道儀 HOMEEnjoy! TOAST 金環日食によせて・3 発揮できないカタログスペック
このコーナーは、開発メンバーの知人の知人である「青年K」がモバイル赤道儀のテストを依頼され、その活用方法を探るべく展開した(時に無謀な)試行錯誤を記録したものです。
※ これはあくまで青年Kの個人的な意見・感想ですのでご了承下さい。

K's Report 20・2012年日本縦断金環日食によせて Part-3 そもそも機能が発揮できないカタログスペック

Part-2「太陽時追尾速度と実際の撮影」からの続き。

 

TOAST Pro以外のポータブル赤道儀の多くは、基本的には広角や標準レンズでの撮影専用。確かにカタログ上では太陽時追尾モードが記載されているものもあるけど、そもそも超望遠レンズや小型望遠鏡を安全に搭載できない機材では、実は「発揮できる場面がほとんどない機能」とも言えるんだよね。日食の撮影では特にそう。

 

【極軸の簡易設置では意味無し?】

 

日食撮影のシチュエーションを想像してみて欲しいんだけど、日食が見られるのは太陽が出ている時間帯だから、当然「昼間」だよね。

そもそも北極星が見えないわけだから、赤道儀の極軸は、傾斜計や方位磁石を使った簡易的な方法で合わせることになる。

最近はスマートフォン用のアプリを使って似たようなことが出来るのでそれもアリ。

だけど、こういうセッティング方法によって生まれる誤差は、キングスレートと太陽時追尾の差よりもはるかに大きく、実際の撮影に影響を与える要素だと思う。

こういう状況を考えると、いくら太陽時追尾モードを搭載していても、実際にその機能を発揮するのはなかなか難しいんじゃないかな。

 

【スペック情報に一喜一憂する必要なし】

 

言いたいことは、ただひとつ。

カタログスペックだけを見て一喜一憂する必要はないということ。

特に、この日食を機に機材を選ぼうとしているビギナーは、自分がどういう写真を撮るつもりなのか、それがその機材で「実際に可能なのかどうか」を吟味してほしい(Part-1Part-2も読んでね)。ついつい1台で何にでも対応できる機材を求めてしまいがちだけど、撮影内容に応じたシステムを選ぶというのも、結構大切だと思う。

もっともモバイル赤道儀TOAST Proは、広角から超望遠まで、かなり広いジャンルとシチュエーションを1台でカバーできる機材であることは間違いないけどね。


最後に、金環日食や皆既日食のメインショットを中心に撮影する場合は、前回のコラムで書いたとおり太陽時追尾モードがなくても全く影響がないと考えていいと思うので、TOAST Proユーザーの皆さんはどうかご安心を。

Part-4「レンズ焦点距離のこと、積載重量のこと」に続く!