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モバイル赤道儀 HOMEEnjoy! TOAST 金環日食によせて・1 そもそも赤道儀は必要か?
このコーナーは、開発メンバーの知人の知人である「青年K」がモバイル赤道儀のテストを依頼され、その活用方法を探るべく展開した(時に無謀な)試行錯誤を記録したものです。
※ これはあくまで青年Kの個人的な意見・感想ですのでご了承下さい。

K's Report 18・2012年日本縦断金環日食によせて Part-1 そもそも赤道儀は必要か?

来たる2012年5月21日、日本の大都市圏では173年ぶり、次回はナント300年後しか起こらないという金環日食を迎える。見逃せない天文現象だ。
現象の詳細、観察方法、撮影方法については、すでに数多くのメディアなどに取り上げられているし、あと2ヶ月、これからも多くの解説が出回ることだろうね。なので、ここでは取り上げず、今回は、もし撮影機種にTOAST Proを選定した場合のことを書いてみたいと思う。TOAST Proは、1台で広角から超望遠レンズまでの撮影をこなせる画期的なモバイル赤道儀であることは周知のとおり。もちろん今回の金環日食でも間違いなくベストチョイスの機材。でも気になることは、スッキリさせておきたい!

 

【そもそも赤道儀は必要か?】

 

一口に金環日食の撮影と言っても、様々なパターンが存在する。

  1. 広角〜標準レンズを使い、地上の景色を取り入れた構図としたり、欠けていく様子から元の形に戻る様まで全経過を収めた記録方法。
  2. 望遠レンズを使い、太陽をほどよい大きさに収めて、そこそこの大きさの太陽を撮影する方法。
  3. 望遠鏡を使い、写野いっぱいに太陽を捉える方法。

と、まぁ、大きく分けるとこんな感じかな。

 

1の方法をとるなら赤道儀は必要なし。むしろ構図の良し悪しが作品の質を左右するので、そちらに神経を集中させるべし。


3の方法をとるなら、ポータブル赤道儀の類はオススメ出来ない。 この類の赤道儀は望遠鏡を搭載する、あるいは搭載できるようには作られていないからだ。「搭載」できても、「搭載できただけ」ではどうにもならない。望遠鏡にちょっと触っただけで、ブレたり、振動が収まらないということは、まぁ使えないに等しいね。
望遠鏡を使う場合はある程度の大きさ(重さ)の赤道儀や、事前の準備(前夜からの極軸をセッティングして待つ、など)が必要になってくることを覚悟しないといけないな。

 

2の方法がやっぱり最も現実的で、結果も得やすい方法だと思う。

 

だとすると、赤道儀は本当に必要か?
細々とした数値は先送りすることにして、実際はどうなのか?と言うと…。
例えば300mmの望遠レンズで、三脚に載せただけの場合、最初に太陽を写野中心に据え、太陽が写野の端っこまで移動してしまう時間は、約6分。あ、APSの場合ね。フルサイズ機ならもうちょっと時間が稼げるが、それでもやっぱ、しょっちゅうの構図変更は必要であり、面倒でもある。よって、ここに赤道儀の必要性が語られるわけだね。

 

あとひとつ。
2の方法なら、TOAST Proのスペシャリティ、ジンバルフォークシステムを考えないと。CP+で発表され気になっているユーザーも多いと思うけれど、発売は4月中の予定とのこと、待ち遠しい!

Toast-Proで提唱したこのスタイル、以前天文雑誌の記事でちらっと紹介されて以来、他の望遠鏡販売店でも真似しはじめているけど、以前のコラムのように、天体写真において高い潜在能力が見込まれる。前記した2と3の中間を埋めるような存在のはずだ。

少し前に試したのは軽量で重量バランスが良く、高解像力レンズ搭載の鏡筒BORG FL71。ジンバルによってフリーハンズが実現できるTOAST Proとの組み合わせは理想に近いかもしれない。焦点距離も400mmと適度で申し分ない。それに、11月にはオーストラリアにて皆既日食も控えているので、そちらにも充分対応できそう。

400mmで太陽はどのくらいの大きさに写るか?

フルサイズのデジタル一眼レフとAPS-Cサイズのデジタル一眼レフで、それぞれ画面に対して左の図くらいの大きさに写るはず。参考になるかな?

 

Part-2「太陽追尾速度と実際の撮影」に続きます!