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モバイル赤道儀 HOMEEnjoy! TOAST BORGがウチにやってきた!(後編)
このコーナーは、開発メンバーの知人の知人である「青年K」がモバイル赤道儀のテストを依頼され、その活用方法を探るべく展開した(時に無謀な)試行錯誤を記録したものです。
※ これはあくまで青年Kの個人的な意見・感想ですのでご了承下さい。

K's Report TOAST Pro編その17・緊急レポート!BORGがウチにやってきた!(後編)

【これまでの問題点をほとんど解決】

 

前編からの続き。

実際に使ってみて、気の付いたこと、準備・組立・セッティングから順番に書いてみる。

主要なパーツは前編に書いたように5個だけにまとまってしまう。カメラも鏡筒に取り付けたまま運ぶからね。ひとつひとつのパーツを上手に、破損しないようにパッケージすれば、驚くほどコンパクトかつ、システマティックに運搬できる。それこそ片手で持てるくらいの小さく軽量なひとつの箱に収納が可能なのね。

 

組立も要所にアルカスイス規格クイックシューを配置し、脱着可能とすることによって、迅速かつ確実な組立が実現している。

セッティングはDish-35によって、微動・固定を、これまた迅速・確実なものとしている。ただ、Dish-35は限定発売にて、この先の代替機種の発売が早期に望まれはするけどね。

 

ジンバルシステムは発売未定とのことだが、必ずや発売されるだろう。今回実際に使ってみて、それは確信に変わった次第。それほど完成度、高い。

今までこのコラムでも、事あるごとに書いていた問題点をほとんど解決できるのではないだろうか。

細かいことは、このジンバルシステムが発売されたら書くとして、ここではその操作性・発展性・実用性は「かなりのモノである!」に留めておく。

 

【絶妙なバランスを実現】

 

BORG71FLをワンタッチで搭載してみる。

合焦部分が望遠鏡のように手前にあるのではなく、カメラレンズのように筒先に近いところにヘリコイドがある。これは野鳥撮影を実戦で突き詰めていったBORGならではの配置。これが今回のジンバルシステムとのコラボに功を奏する。つまり、とてもバランスがいいのだ。

 

鏡筒本体が小さいから、通常はカメラ側に重心が来てしまうところ。筒先のヘリコイドによってほぼ鏡筒中央に重心が来る。これによって、なんと!手を離しても鏡筒は勝手にあさっての方向へ向いてしまわないのだ!コレ、今までのポータブルタイプの赤道儀では考えられなかったでしょ?どんなときでも、常にカメラをホールドしておかないといけなかった…。うっかり手を離すとどうなるか?想像しただけで恐ろしい。極軸は狂う、カメラ・鏡筒が損傷しかねない、ヘタすると全体がひっくり返る!これらの心配が全く無くなった!

 

このことは、今回のBORG鏡筒使用時だけでなく、単独でカメラを使用したときでも一緒。さらに余裕のあるフォークアームの長さによって、全天どの方向の対象をも捉えられる。

この辺のことは、正式な仕様のジンバルシステムが登場してから、詳しく書きたいと思います。

カメラ単独使用の場合でも、今までとは一味違う使い方、出来ること発見した。また紹介することを約束しておくね。

 

【BORG 71FL焦点距離448mmを見事に追尾】

 

ここからは、実際撮り終えてからの感想。
撮影の成果自体は作例を見て頂くしか無い。システム全体の精度は上々。5分露出を10コマずつ連続撮影して、おおよそのガイド成功率は2/10。これは完全に星を止めておけた数値。使えそうなコマは6/10。これらの中から上位4コマを画像処理にまわす。

 


撮影当夜は湿度が高く、時折、霧が全天を覆う状況。得られた画像からは、輝星に周りのハロと中央集光が取り切れなかったことを書いておく。ちなみに微光星は画角隅々までシャープ。ここはさすがBORGの真骨頂。
このシステムの素性から考えるとこれは充分な成果と言えないだろうか?組み上げたとき、率直な感想で「こんなんで撮れるの?」だったからね。


撮影対象の導入は、絶妙なバランスのジンバルによってサクサク。可動の2軸が独立して、1軸ずつの動きで構図を詰めていけるので、微動が無くても、さして影響は無い。ジンバルの動きのスムースさ、クランプしたときの構図の移動もほとんど無いので、それも大きく寄与している。クランプの効き・操作性も抜群だったなぁ。

 

【ポタ赤の可能性を広げる超魅力的なシステム】

 

とにかく実戦向けの機材であることは間違い無い!撮影の一発目からそこそこの成果が得られたのが、何よりの証拠。

それとやはりこのシステムにおいても抜群の可搬性と精度は保たれていることが確認できた。こういうセットでの販売は実現するか知らないけど、こういう使い方も出来る。カメラも載せられる。でもって使い易く、精度も高い。稼働率は自ずと高くなるわけだ。

今回は発売未定の製品を巻き込んでの撮影になったもんだから、簡単なレポートに留めておくけど、可能性を広げることが出来る魅力的な製品となって、正式なデビューを飾ってもらえたならいいね!