Enjoy! Toast

モバイル赤道儀 HOMEEnjoy! TOAST A Stopover for fhe Stars
このコーナーは、開発メンバーの知人の知人である「青年K」がモバイル赤道儀のテストを依頼され、その活用方法を探るべく展開した(時に無謀な)試行錯誤を記録したものです。
※ これはあくまで青年Kの個人的な意見・感想ですのでご了承下さい。

K's Report TOAST Pro編その16・A Stopover For The Stars

ここ一年以上のあいだ、天体写真撮影の際は常に、傍らにモバイル赤道儀TOAST Proがあった。メインに使うときはもちろん、サブ的に使う際にも。それは、このコラムを書く為に敢えて持っていったのではないね。

なぜか?答えは簡単。“使える赤道儀”であるからに他ならない。おそらく返却を求められても、最後の最後までゴネる。永久貸出しにしてくれ、ってね。

で、これまで使っての感想、言ってみたいと思います。

 

【高い稼働率を誇る理由 その1】

 

なぜ稼働率が高いのか?

一番の要因はやはり、可搬性の高さだろう。TOAST Proがモバイル赤道儀たるゆえん。
その1は外周りの諸々。

単純に大きさだけ言えば、TOAST Proと同等、あるいは小さいモノも出回っている。重さの面でも然り。でもね、大きさや重さだけで運び易さってのは量れないんだ。

TOAST Proは、おおまかに言って直方体。それに何といっても出っ張りが少ない。だから、かさばらないのね。

それにスイッチ類とかしっかりガードされてるし、結構ラフな取り扱いをしても平気。

スイッチ類の出っ張りって気ぃ遣うでしょ?ヒモとかにも絡まるし。引っ掛けて一発でダメにしちゃうときもあるし、弱い衝撃でも徐々にダメージが重なって、いざ!と言う時に壊れてたりしてね。大事だよねホント。

外装の表面処理だってアルマイト仕上げだからとっても丈夫。少々の「こすれる状態が続く」ことがあってもキレイなまま。外周りについては、まぁ文句は無いな。こういうトコロって、購入する際に見落としがちだけど、“使える機材”を探す時にはきっちり確認しておかないとね。

 

【高い稼働率を誇る理由 その2】


稼動率が高い要因その2。いつでも、どこでもしっかり動くこと

駆動部の電源は、単三乾電池。深い山間部のちょっとしたお土産屋さんでも手に入る。街では100円均一のお店で4本100円だ。どこでも手に入ると言っていい。

それを使ってどのくらいの駆動時間が確保出来るか?今まで使った実績から言うと、メーカー推奨値とはずいぶん違う。もちろん良い方に。ズバリ三晩はもつ。あくまでオレの場合だけどね。それを目安に交換してる。100円で3晩。ひと晩33円。エコです。 

 

電源が確保出来ても、本体が動かなきゃ意味が無い。

今までの撮影では、外気温マイナス15℃が最も低い気温。でも全然問題無し。いつもの調子でカチカチ動いていた。

でも電池はひと晩おきに換えた方が良いと思う。極寒の中、外見上は問題無く動いてくれている機材だけど、きっと内部では色んな部品が色んな風に頑張っているに違いない。それらには充分な栄養を与えてやるのが使用者の務め。
寒さでダウンしてしまう機材は多い。使用推奨温度範囲って、大抵の天文機材でカタログに書かれていない。それだけ厳しいのだと思う。きちっと書かれているTOAST Proは、その点でもおススメ。使用推奨温度範囲は控え目でも、一回も止まったことないからね。

 

【高い稼働率を誇る理由 その3】

 

その3は、撮影時の安心感

安心感ってちょっとヘンな表現だけどね。撮影してるときに、いかにその機材に任せられるか?ということ。

代表的なのが、カメラを搭載したときに絶妙のバランスを保つ、底面の35度カット。これによって、本体より上の重心が、直下の三脚の真ん中へと導かれる。このことは、風とか接触とかの外的要因によって生じる不用意なエラーの発生を、未然に防いでいる。

 

そして、ポーラアライメントホールの存在。覗いて、真ん中に北極星を入れただけで広角レンズから標準レンズまでなら、充分な据付精度が得られる。実際やったらその通りだった。

また、何と言ってもTOAST Proの持つ、その追尾精度の高さは、心の余裕さえ生む。しかも保証までされている。精度の表し方も、曖昧でなく科学的な根拠に基づいてのモノ。まったく逃げていないのだ。他の赤道儀はどうだろう?◯◯ミリレンズで◯◯分?まぁ親切なのかも知れないけど、少なくとも精度の表示とは言い難い。TOAST Proの持つ精度が心に余裕を持たせるのは、こういう理由があるかも知れないね。一線を画しているわけね。

 

モバイル赤道儀の本業である広角レンズ〜中望遠レンズの使用はもちろん、いざと言う時、例えば突然の彗星の到来などでもう少し長めのレンズを使いたい、なんて言う時、それをも充分カバー出来る精度を有する。これってホント良いよね。

こんなトコが、可搬性を高くしている=使える=使いたい赤道儀、たる要因だと思う。言い換えれば、実戦を念頭におき、本当に星を撮るために作られた赤道儀なんだね。

 

【TOAST Proへの要望ポイント】

 

まぁ褒めてばっかじゃつまらないので、要望も2つ3つ。

極軸を合わせる際には、やはり架台の微動装置が欲しい。これだけの使い易さを誇るTOAST Proの最大の弱点ではなかろうか?もったいないの一言。強く望みたいと思います。
もうひとつは、ハンズフリーを実現してもらいたいコト。

ハンズフリーとは、例えばカメラを対象に向けたとき、そこで手を離してもカメラが同じ状態で留まるコト。手を離しても、なんら危険が起きないことだ。いわゆるフリークランプってやつだね。カウンターウエイトがあれば容易に実現できるが、そこはモバイルなのでダメ。フォーク形状の、ウエイト不要のカメラ雲台、ぜひともお願いしたいものです。

 

【速報!ビッグニュース!?】

 

最後に、この原稿を書いているときに、情報が来た。片持ちフォーク式のカメラ雲台をテスト中らしい。脱着可能、アルカスイス規格採用。期待持てます。このように発展性も期待できるのね。なかなかですな。