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モバイル赤道儀 HOMEEnjoy! TOAST Dish-35 ほんのちょい実践編
このコーナーは、開発メンバーの知人の知人である「青年K」がモバイル赤道儀のテストを依頼され、その活用方法を探るべく展開した(時に無謀な)試行錯誤を記録したものです。
※ これはあくまで青年Kの個人的な意見・感想ですのでご了承下さい。

K's Report TOAST Pro編その15・K's Report Dish-35 ほんのちょい実践編

Dish-35を預かっていたあいだ、天候に恵まれなくてね、ついぞそれを使用しての実写は果たせなかった。

でもね、撮影の前段階、極軸のセッティングまではイケた。ま、それがこの機材の本来の目的。実際に手にとっての簡単な使用感を書きたいと思います。

 

外観の目に付くところ、前にも書いたけど、カタチは無骨そのもの。TOAST製品ラインナップの中では異色。無骨と言うと重量感あふれそうだけど、そんなことない。わずか1.2kg。カメラ三脚への負担も少ない。カメラ三脚へ取り付けが可能で調整範囲が大きく取れる、そしてワンタッチで積載物との脱着が出来る、ということがこの製品の大きな特徴。

 

で、まずは三脚に取り付けてみる。

コイツは大きくふたつのパーツに分かれる。

上部は本体可動部、下部は三脚取り付け部。上部はアルミニウム製鋳物で黒色塗装、下部は肉抜きが美しいアルミニウム製旋盤加工品で黒色アルマイト。

 

上下を分離してから(図1)下部のみを最初に三脚へとねじ込む(2)。W3/8のいわゆるカメラ大ネジでの接続となるので、強度的にも安心。

 

次に上部を落とし込むが、下部には方位調整の礎となるピンが突き出ているので、ピンを方位調整ネジで挟むようにする(3)。そして方位調整ネジと120度離れた2本のトルク調整ネジでガタが無くなるように仮固定する(4)(5)

勘合部が深い構造になっているので、上下を直接ネジ止めするような機構は省かれている。実用は問題無いだろう。

 

次に付属のクイックリリースクランプとクイックリリースプレート(6)を介してDish-35本体とTOAST本体を接続する。ここでは、TOAST本体にあらかじめ付属の「クイックリリースプレートを装着した傾斜ウエッジ」を取り付けておく(7)(8)

このクイックリリースプレートがなかなか優れモノで、1点のネジ止めで傾斜ウエッジと接続するんだけど、不用意な回転をさせないようになっているんだよね。一辺にエッジが残してあり、そこで回転をブロック。単純な機構ではあるけども、回転問題を完全に解決させてある。

付属のクイックリリースクランプは、世界標準のアルカスイス規格のモノを採用してある。つまり世界中のカメラ関連製品はほとんどアルカスイス規格だから、それらが装着・活用出来るってことだね。この規格、これからも取り入れて欲しいなぁ。海外は意欲的な製品って結構ある。それらを使えば、趣味ってどんどん広がると思う。

 

さて続き。

クランプにプレートを滑り込ませ(9)、大き目の握りやすいレバーをひねる(10)。キュッと締まり、その感覚は気持ち良い。クイックリリースクランプの固定能力は充分。見た目、接触面積が小さいからどうか?と感じられたけど、実際に締めてみるとそんなこと全然ない。ガタは全くない。世界規格は伊達じゃない。

ここまでで、三脚・Dish-35・TOASTが一体となった。そして全体をひょいと持ち上げ、大体の北の方向へ向ける(11)。全体が傾いている場合は三脚の長さを適宜調整し、おおよそ水平にもっていく。

水平ではなくともセッティングが出来る極軸望遠鏡を採用しているTOASTではあるけど、バランス崩れによる不慮の事故には前もって対処しておきたい。
続いて、この段階で極軸望遠鏡を覗く。通常ならば傾斜ウエッジのおかげでその視野のどこかに北極星が捉えられているはず。順番で言えば、ここでカメラ等を積載するのがいいね。

 

さてここからが今回の本題。

 

導入にはDish-35より突き出た4本のネジを押し引きすることによって行う。手前の左右にある黒ノブのネジは方位調整用(12)。向こう側とこちら側に突き出た、長い回転アシスト付きのネジは高度調整用(13)。これらを実際に極軸望遠鏡を覗きながら操作してみる。

 

どちらの調整用ネジも適度なトルク感を持っていて(方位調整は仮固定したトルク調整ネジ2本が効いている模様。これらを前もって強く締めてしまうと、ここで上手いこと導入しづらくなってしまう)、スムースに回転するので、どのネジをどれだけ回せばこれだけ動くということがすぐわかる。

 

ほぼ極軸望遠鏡の北極星指標付近まで導入出来たらここから慎重に。方位・高度共にピン状のモノを挟み込んで固定する方式。この方式は右を締めれば左を緩めるなど、ちょっとコツが要るかもしれないけれど(14)、最初のうちだけですぐ慣れる。その面倒以上に完全に固定した場合の保持能力が非常に大きいだけに、マスターしておきたいところ。調整⇔固定を行きつ戻りつ、納得がいくまで繰り返す。ここだ!と思ったらそれぞれのネジを締め増し、完全に固定(15)。そして最後の最後に方位トルク調整ネジ2本も固定。

これで導入作業は終了。コツが要るとか書いたけど、ホント最初のうちだけ。挟み込み方式の固定力の大きさが最も重要。慣れれば5分もかからないよ。

★スタッフより:上記(1)から(15)までの取り付け手順は、120%活用術にて動画でもご覧いただけます。

 

こんな風にね、やや無骨ではあるけども、工具を使わない脱着、ワンタッチの脱着、スムースな調整ネジの動き、堅固なる固定など移動撮影を主とするTOASTにはマッチしていると思う。
アルカスイス規格を採り入れた発展性も注目したい。それからこのDish-35、TOAST Proにも使えないかなぁ?本体よりも大きくなってイマイチ?でも、しっかりした三脚と組み合わせればかなり剛性は高いシステムになるから、使いやすいと思うけどなぁ。どうなんでしょ?

 

スタッフ追記:Dish-35はTOAST Online Shopにて限定発売中です。また120%活用術でも製品をご紹介しています。