タグ : TOAST

【ユーザーQuestion】TOASTでモーションタイムラプスムービーを撮影するには? PART-2

ユーザーの井上さんからレベラーを使ったバランスシフト術をご紹介いただきましたが、その際に掲載した画像について、別のユーザーの方から問い合わせが・・・

 

モバイル赤道儀

TOAST本体が写っている2枚目の画像、よく身るとTOASTの黒い底部に黒くて細長いパーツが見えています。

「あれは一体なんだ!?」というお問い合わせが来てしまったのでした。

皆さんの観察眼にはTOASTスタッフ脱帽です・・・。

 

実は、5月8日の【ユーザーQuestion】TOASTでモーションタイムラプスムービーを撮影するにはどうしたら良いでしょうか?

のアイデアパート2用のネタにしようと、ついでにこの時まとめて撮影してしまったことが原因でした。では、ネタばらしと共に、どうぞ!

 

現在は製造していないモバイル赤道儀TOASTは、その仕様上三脚の固定穴が極軸から離れた場所にあります。そのため、TOASTを水平に設置してモーションタイムラプスムービーを撮影しようとすると、すごくバランスが悪くなってしまう、というわけです。

 

ネジアダプター

今回は、パート2として、アルカスイス規格の周辺機材を併用する方法をご紹介しますね。
まず、TOASTを裏返してU3/8インチのネジ穴に、ネジ径変換アダプターを差し込んでおきます。

 

DPG-210

TOAST

次に、TOAST Online Shopで扱っているアルカスイス規格のロングプレート「DPG-210」を用意して、U1/4インチの固定ネジを2個取付けます。こうして2点で固定することで、ロングプレートが不用意に回転してしまうことを防ぐことができます。

 

Dish-2

次にレベラーですが、TP-2に比べて重量があるTOASTでは、小型レベリングベース(DYH-66i)ではなく、堅牢性と操作性に優れたDish-2を使うのがベストです。

210mmの長さがあるロングプレートを自由に移動できるようにするため、パンベースクランプ(単体)を使います。まず、Dish-2の円形プレートをU3/8インチネジで取付けておきます。

 

Dish-2

これをDish-2にはめれば、アルカスイス規格のクランプ機能が追加されました。必ずしもパンベースクランプである必要はありません。クランプがDish-2に干渉しないタイプのものであれば、安価なアルカスイス規格のクランププレートでも大丈夫です!

 

モバイル赤道儀TOAST

DPG-210は、TOASTの長辺にジャストサイズのロングプレートなので、こんなふうに、前後いっぱいまでTOASTを移動させることができます。

これで、フラット三脚の真上にTOASTとカメラの重心位置を正確に調整することが可能になるというわけです。

 

TOASTユーザーの方も、ぜひモーションタイムラプスムービーの撮影にチャレンジしてみて下さいね!

以上、今日の豆知識でした!

【ユーザー’s Idea】レベリングベースを用いた機材重心の安定化

先日の【ユーザーQuestion】を見たTOASTユーザーから、さらに撮影現場で役立つ使いこなし術のアイデアを投稿いただきましたので早速ご紹介しましょう!

 

***** 以下、井上様より (画像はTOASTスタッフ) *****

お久しぶりです。

以前宮古島の空を投稿させていただいた、井上普丘です。

TOAST Blog 5/30 記事
【ユーザーQuestion】TOASTでモーションタイムラプスムービーを撮影するにはどうしたら良いでしょうか?

拝見しました。

私も赤経軸の上に、重く、重心が高い機材(ジンバル雲台+望遠鏡、等)を載せることが多いため、普通に設置すると全体の重心が北側に寄り過ぎてしまう問題を抱えていました。

現在この問題は、5/30 記事で紹介されていたのと同様なレベリングベースを用いて解消しています。

 

モバイル赤道儀

「重心が寄っている方向に脚を出す」は記事中にも触れられていた「使いこなし」ですが、更に「重心が寄っている方向の脚だけ、他の脚より長く伸ばす。(あるいは他の2脚を縮める)」というのが非常に有効です。

 

モバイル赤道儀

当然三脚のトッププレートは傾いてしまいますが、そこにレベリングベースを挟むことで、機材の水平を保つのです。

こうすることで、一方向に傾いていた重心を、三脚と地面の接地3点の重心に近づけることができ、機材を安定して設置できるようになります。

 

私は通常自宅マンションのベランダで撮影することが多いのですが、ベランダに三脚を展開すると、ベランダの外向きに設置した脚が邪魔になって、赤道儀をベランダの端に置くことが難しいですよね。
ベランダの奥まったところにしか赤道儀を設置できないと、庇や手摺りに邪魔され、広い視野を確保できなくなります。

こんなときも、前述のように「北側に脚を1本置き、南側の2脚を縮める」ことで、手摺りギリギリのところに、赤道儀を安全に設置し、広い視界を得ることができるようになります。

 

 

***** TOASTスタッフより *****

井上さんは、赤道儀として天体の自動追尾撮影をする場合のアイデアとしてご投稿いただきましたが、参考までにTOASTスタッフの方でモーションタイムラプスムービーの撮影システムに応用した例として画像を掲載させていただきました。

BENROフラット三脚にTOAST Online Shopで扱っている「小型レベリングベース(DYH-66i)」を組み合わせたモバイル赤道儀TOASTのタイムラプスムービー撮影システム例です。

三脚だけみると、一見ものすご~く不安に見えますが、きちんとバランスがシフトされ、重心がしっかり中心付近にのっているんですよ。

これならモバイル赤道儀TOASTの水平出しもレベラーで簡単にできますよね。

井上さんのアイデアは、まさにモバイル赤道儀を普段から使いこなしてくださっているからこそのものです。

 

モーションタイムラプスムービーでも高層マンションのベランダや施設の屋上で柵越しに撮影することって実は多いんですよね。

三脚の脚を伸ばして斜めにするところまでは井上さんと同じなのですが、面倒くさがりなTOASTスタッフは、TP-2の根本を柵に紐でグルグル巻にして固定、その状態で撮影していました。

井上さんの方法は実にスマート!!さすがです!アドバイスありがとうございました!

 

ところで、井上さんが使っていらっしゃる蛇腹のフード、TOASTスタッフとっても気になっています!機会があったらぜひご紹介いただけると嬉しいです!えっ?なんのことかって? 皆さんには、まだ内緒です!

【ユーザーQuestion】TOASTでモーションタイムラプスムービーを撮影するにはどうしたら良いでしょうか?

溜まりに溜まってしまったユーザーQuestionに久しぶりにお応えしていきたいと思いますので、しばしお付き合い下さいませ。

では行ってみましょう!

 
【ユーザーQuestion】
「ちょっと大きくて重いのであまり出番がない第1世代のTOASTを所有しています。
このTOASTでタイムラプス動画を撮影できないかと考えていますが、システム図のようなもので説明しているページはありますか?」

 
【TTスタッフからのAnswer】
TOAST TECHNOLOGYのファーストプロダクツ「TOAST」のユーザー様からのお問い合わせです。

モバイル赤道儀TOASTは、現行製品のTP-2とはコンセプトが大きく異なる製品です。

天文ファン向けに開発されたTOASTは、天体の自動追尾性能を可能な限り追求したモデルで、TP-2の約2倍の重量と大きさがあり、形も異なります。

残念ながらモーションタイムラプスムービー撮影を考慮した設計にはなっていません。

TOASTを水平状態で三脚に接続するには、筐体根本の傾斜ウエッジ付近に開けられたネジ穴を使うしかありませんが、荷重重心から離れた位置で支えることになるためバランスが悪く、転倒の危険性があります。
ただし、大型三脚とある装置を組み合わせることで、TOASTを水平状態で設置し、モーションタイムラプスムービーの撮影用マウントとして使用できる方法があります。

今回は、その方法をご紹介しましょう!

 

TOAST
傾斜ウエッジを外してTOASTの底面をよく見てみると、三脚雲台固定用のU1/4インチとU3/8インチのネジ穴が空けられているのがわかります。

TOASTを水平状態で設置するには、このネジ穴を利用することになりますが、荷重重心から離れた位置にあるため、荷重に耐えうる大型の三脚が必要となります。今回は、TTスタッフが愛用しているGIZTO(ジッツオ)システマチック三脚を利用しました。

 

TOAST

この三脚は、標準装備のトップフラットプレートが交換可能な構造になっていますので、オプションの「ビデオアダプター」を装着。

 

TOAST

さらに、Manfrotto(マンフロット)の500BALLというハーフボールを組み合わせます。

 

TOAST

これで、システマチック三脚がレベリングベース仕様に変身しました。

次にTOASTのU3/8ネジ穴を使ってハーフボールへ接続します。これでTOASTを載せたまま水平が調整できるようになりました。

 

TOAST

このビデオアダプターとハーフボールとの組み合わせが優れているのは、三脚雲台を使わずに水平レベル調整が可能なのはもちろん、重心が非常に低い状態で運用でき、さらにハーフボールのおかげでTOASTとの接触面積が広くとれる点です。

 

TOAST

次に、TOASTに水準器を載せ、ハーフボールを操作しながらTOASTの水平が正しくなるように調整します。

 

TOAST

あとは、TOASTの雲台取付けステージに自由雲台とカメラを載せれば、撮影システムの完成です。

TOASTには、2段階の追尾速度が搭載されています。

[Normal]は1時間に15度、1/2 Speedは1時間に7.5度の速度で回転させることができます。

星空のモーションタイムラプスムービーでは、どちらの速度も利用できます。
GITZOのシステマチック三脚とビデオアダプター、ハーフボールと追加で用意しなければならない機材が多くなりますが、TOASTを安全に設置するには、これと似たシステムを検討していただければ安心です。

 

そうそう、TTスタッフうっかり基本的なことを忘れていました。

画像では三脚の脚と脚の間にTOASTが伸びている位置関係になっていますが、これは一番やってはいけない例です。

転倒事故を防止する観点からも、三脚の脚の1本がTOASTのフロント方向に向くように調整することが重要です。これによって、荷重重心から離れた位置で固定しても、ある程度安全性が担保できるというわけです。

 

TOASTはTP-2に比べて重いので、水平状態で運用する際には組み合わせる機材選定はもちろん、現場でも十分な安全管理のもと撮影を行って下さいね。

 

以上、本日のQuestionでした!