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ベイリービーズの連続写真:馬渕俊之さん

すでに3週間が経過しているというのに今なおTOASTスタッフの間では北米皆既日食モードなのであります!(笑)

TOASTスタッフと一緒にアイダホ州へ遠征したTOASTユーザーの馬渕俊之さんが撮影したベイリービーズの連続写真をご紹介しましょう!

 

[ベイリービーズ]

カメラ:Nikon 810A
光学系 :  TS FOA60+1.7倍テレコン
感 度:ISO 400
露 出: 1/2000s
追 尾: TS P2ーZ

********** TOASTスタッフ **********

月の地形の凹凸によってじわじわと太陽の光がまるでビーズのように連なって出現するベイリービーズ。

これは第三接触直前から1秒おきのインターバル撮影によって得られた画像を組み合わせた作品、ベイリービーズの様子が非常によくわかります!

真っ赤に染まったプロミネンスと彩層がドラマチックですね!

画像処理は同行したTOASTスタッフが担当しました。

ワイオミング州に遠征した動画専門のTOASTスタッフは、隣で口をぽかんとあけながらこの作品に見とれております(笑)。

馬渕さん、美しすぎますわ・・・。

シャッタースピードが狙い通りビシっと決まりましたね!

2017年8月21日の米国皆既日食 TP-2 使用報告:喜田研一さん

今日発売の天文ガイドの表紙、すごかったですね~。

動画撮影からの画像処理であそこまでのディテールが表現できるとは驚きのひと言です。

皆既日食において動画撮影の鍵を握るのは専用の特殊フィルターの存在です。

月刊天文ガイドのこの作例も市販のフィルターを上手く組み込み、簡易的なニューカーフィルターとして利用したとのこと。

今後このような動画の撮影方法が脚光を浴びていくのは間違いないでしょう!

さて、TP-2ユーザーの喜田研一さんからオレゴン州で撮影した皆既日食の作品をお送りいただきましたので早速ご紹介しましょう!

 

********** 喜田さんのコメント **********

2017年8月21日の米国皆既日食の撮影のため、オレゴン州
オールバニに行ってきました。

太陽追尾用にTOAST
TP-2を持っていきましたが、最も気になったのが昼間の極軸合わせです。

北極星による極軸合わせはキャンプ場のようなところでは可能ですが、今回は海外、しかもホテルに宿泊したため、北極星による極軸合わせは断念しました。 事前にTOAST サポートの方にメールで問合わせ、傾斜計とコンパスを使う方法を教えていただき、それを試してみました。

1.傾斜計とコンパスを使う極軸合わせ

太陽撮影でフレーム内を極端に太陽が早く移動しなければと使えるかもしれないという考えです。 適当な極軸合わせになるので、果たして使い物になるのか、撮影予定地において、前日、テストしてみました。

真北を表示できるコンパスとGPSによる現地位置情報取得、小数点以下一位を表示できるデジタル傾斜計のスマホアプリ(IOS)を使用しました。

コンパスで真北と、傾斜計で緯度44.5度が表示されるよう赤道儀をセットして太陽を追尾してみました。結果は、上々で数時間太陽はフレームセンターを維持できることが確認できました。日食撮影においては、このような極軸合わせでも使い物になりそうです。

21日の本番においても、ほとんど太陽をフレームセンターに維持したまま撮影を完了することが出来ました。

2.使用したスマホアプリ

・真北を表示できるスマホアプリ 「IOSアプリのコンパス」

 

・デジタル傾斜計スマホアプリ 「Clinometer」

 

・経度、緯度などの位置情報取得のアプリ
「Mapmemo」 (IOSアプリのコンパスでも位置情報は表示されますが、都市単位のようです。その地点の位置情報を表示できるものにしました。)

なお、日本で使用しているスマホをアメリカで使っても(ローミングなどの高額料金問題ないように、前日にT-mobileでプリペイドSIMカードを購入、セットしておきました。

 

3.撮影結果の写真

 

********** TOASTスタッフ **********

喜田さん、ご投稿ありがとうございます。

皆既日食撮影成功おめでとうございます!

事前に昼間の極軸合わせの方法についてご質問をいただいていたので、回答を担当したTOASTスタッフが結果をとても気にしておりました。

喜田さんの作品を見て、そのTOASTスタッフがとなりで小さくガッツポーズしてます(笑)!

喜田さんには、昼間の極軸合わせの方法として今回採用された簡易的なものと、太陽の動きを観察しながら極軸のズレを補正していく方法をご紹介したのですが、第1接触から第4接触まで全ての工程を連続して捉えようとすると、正確な極軸合わせは必須ですが、日食のハイライト部分をスチルやムービーで撮影するだけなら簡易的な方法でも十分実用になります。

ある放送局のクルーは、ビクセンのアトラクスを3000mの山頂に荷揚げしてシネカメラと超望遠ズームレンズの組み合わせで長焦点距離による動画撮影をされているのを見ましたが、極軸合わせは喜田さんと同じ方法(しかも恒星時追尾)でした。それでも2分オーバーのスペクタクルを見事な動画映像として捉えていましたので、極軸合わせにあまりシビアになるよりは、細かな撮影の段取りを正確に淡々と行っていく方が結果的に成功率は高くなるのかもしれませんね。

喜田さんからは、撮影した複数の画像をコンポジットしてひと目で展開がわかる作品もお送りいただきましたが、こうした作品は現場での自分の感動を思い起こさせるものとして、とてもいいですよね~

喜田さん、今度は夜の撮影でも素敵な作品にチャレンジしてみてくださいね!

北米皆既日食:広田さん(ワイオミング州)

北米皆既日食の撮影に遠征されたTP-2ユーザーの広田さんから作品をご投稿頂きましたので早速ご紹介しましょう!

 

********** 広田さんのコメント **********

広田と申します。

Toastスタッフさんも行かれたようですが、私も前から計画していてWyoming州のShoshoniという片田舎に見に行ってきました。
焦点距離480mmの望遠鏡を使ったのですが、TP2のおかげで1/10秒のようなスローな露出でも全くぶれずに撮れました。

 

感度:ISO200 シャッター速度:1/320秒

感度:ISO200 シャッター速度:1/10秒

感度:ISO200 シャッター速度:1/200秒

 

<共通データ>

光学系 :Televue 70mm ED fl:480mm f:6.8
カメラ :OM-D E-M5 Mark2(直接焦点撮影)
微動架台:スカイメモS/T用微動雲台
微動雲台:BORG 片持ちフォーク式赤道儀
追 尾 :TP-2
撮影地 :ワイオミング州

 

 

********** TOASTスタッフ **********

広田さん、ご投稿ありがとうございます。

皆既日食撮影成功おめでとうございます!

センサーの小さなマイクロフォーサーズのカメラを使用することで焦点距離が35mm換算で2倍になりますので、撮影システム自体が大幅に小型軽量化できます。今回の広田さんのシステムでは1000mm近い焦点距離が得られています。

それでもトップヘビーになりがちな皆既日食用の撮影システムですが、あえて重いGITZOの金属製三脚(G226)を組み合わせ、しっかり脚元を固めていらっしゃる広田さんは、さすがですね~。

 

撮影地のワイオミング州ショショーニの緯度は43度ちょっとあり、国内での撮影よりも設置仰角が高くなりますが、微動架台としてスカイメモS/T用微動雲台を組み合わせて使いやすいシステムになっています。

TP-2の駆動モード切り替えスイッチには、誤作動を防止するためにご自身でカバーを装着されている点も手慣れていますね。

よく見ると、TP-2の裏面には何やらピンク色の付箋が貼られています。おそらく現地での設置手順などミスをなくすためのメモ書きなのでしょう。たった2分ちょっとのスペクタクルを確実にものにしようとする広田さんの手堅い準備が見て取れます。

また、皆既日食のクローズアップを狙う超望遠レンズでは、画角が極端に狭くなるため自由雲台ではフレーミングが困難になります。

そこでBORG 片持ちフォーク式赤道儀を微動雲台として利用し、太陽を正確にカメラの画角中心に導く工夫をされています。

こうした細かい配慮の数々が、最終的に撮影の成功へと繋がるわけです。

臨場感あふれる皆既中のスナップ写真もいいですね~。

TP-2を存分に活用してくださって、スタッフ一同感激です!