TP-2 極寒のモンゴルに行く PartⅡ

 

韓国の天体写真家LEE JAERIM氏がモンゴルへの遠征計画を立てたのは、何を隠そうアイソン彗星を撮影するため。しかし、残念ながら太陽の藻屑と消えたのは記憶に新しいところです。

モンゴルまで遠征したにもかかわらず残念ながらアイソン彗星の姿をカメラのレンズでとらえることができませんでしたが、かわりに明るく成長したラブジョイ彗星がモンゴルの夜空を彩ってくれたそうです。

 

ラブジョイ彗星【撮影データ】

Canon EOS 5D MarkIII、Zeiss 180mm F2.8(F5.6)、ISO 1600、2分露出、TP-2にて自動追尾撮影

 

この夜の冷え込みも強烈だったそうで、三脚のそばに置いておいたカメラバッグはご覧の有り様。

凍りついたバッグ

 

 

凍りついたカメラ

 

もちろんカメラも真っ白に凍結してしまいましたが、TP-2同様、しっかり仕事をしてくれたそうですよ。

もう何の画像なのかよくわからないです!(笑)

この状況で、LEE製ディフュージョンフィルターをつけての撮影もしたというのですから凄すぎますね。

 

さてさて、今回LEE氏がモンゴルに持参したTP-2システムを見せていただきましょう。

TP-2 撮影システム

 

三脚は、プロカメラマンの間でも定評のあるGitzoのシステマチックシリーズと、TOAST Online Shopでも絶大な人気を誇っているBENROのフラット三脚「A3180T」です。

特にフラット三脚のA3180Tは、LEE氏お気に入りの1本だそうで、世界中どこに行くときもthinkTANKphotoのカメラバッグに差し込んで携えているのだとか。

TP-2周辺に垂れ下がっている幾つものケーブル類は、TP-2の電源をはじめ、ヒーターシステムなどのもの。

 

撮影システム

 

肝心のTP-2は、デフォルトで付属するDovetail Stageから、アルカスイス規格のカメラ周辺機器が瞬時に脱着できるオプション「パンベース・クランプユニット」に換装し、さらに「ジンバルフォークユニット」を使って、広角から望遠レンズまでをカバー。

 

TP-2の電源としては、マルチデバイス対応の 「cheero Power Plus 2」 モバイルバッテリーを持参。

USB-5V出力で 10400mAh もの大容量を誇るこのリチウムイオンバッテリー1本で、1周間の遠征撮影を難なくクリアしたそうです。

このバッテリー、密かに青年Kも愛用してる人気商品(?)。

価格はなんと3000円ちょい!というから驚きの一言です!

モバイルバッテリー

 

5V出力のUSB端子が同時に2個使えるので、1個をTP-2用に、もう片方をレンズヒーター用に利用でき、超便利!

 

話がそれましたが・・・、LEE氏のTP-2システムをよく見ると、袋のようなものが垂れ下がっていますね。

 

撮影システム

これは、クライミング用のチョークバッグ。

中に保温したバッテリーやフラッシュライトを入れて霜を避け、さらに吊り下げることにより凍ったケーブルへの負担を最小限にするという工夫です。

バッグの上部は紐で簡単に開閉できるので、バッテリーの保温用としても、なるほどうってつけかもしれませんね!

 

以上、LEE氏のモンゴル遠征「機材編」でした!